36歳サラリーマン。それが私だ。
それなりの会社でそれなりの出世をして、それなりの生活を送っている普通のサラリーマンだ。
特に強調して自慢できるものなど何もない。
そんな極普通の私がこんな性癖があるなんて気づいて自分自身驚いた。
ただそうなのか?と考えれば考えるほど他の男に妻を抱かせてみたいという衝動に駆られるのだ。
亭主関白で通してきた私が妻にこの告白をしたらどう思われるだろう?
そんな悩みは暫く続いたが私は決心した。
何を?それは正直に妻に話してみようということだ。
「雪絵・」
「何?」
妻と2人きりで寝れるようになったのは1年ほど前からだ。
やっと一人っ子の息子が小学校の半ばになり自分の部屋で寝るようになってくれた。
「最近・・・・なかなかしなくなったよな・」
私がそういうと背中を向けて眠ろうとしていた雪絵がこたらを向いた。
「急に何?確かにしなくなったけど・・・・お父さんも誘ってこなかったでしょ?私からは言いづらいし・」
妻には今までの性癖を話してきた。Sであると言うことも正直に話していた。
そのせいもあるのだろうか?セックスの主導権は常に私にあり、私が誘うと妻は受け入れてきた。
断られた記憶はあまりない。
受け入れてた妻が渋々だったのかどうかはわからないが、兎に角私を満足させ続けてくれていた。
「そうだよな・・・・俺から誘うことって少なくなったよな・・・・この年になるとマンネリって言うのか?そういのがあるのかもしれないな」
「・・・・飽きたって言うこと?浮気でもしてるの?」
「いやそうじゃない。浮気なんてことは今まで一度もないよ」
それは正直な答えだった。
私は今まで浮気と言うものを経験したことがない。
雪絵になんら不満があるわけでもないし、そんな雪絵を裏切る程の女は今までいなかったのだ。
こんな話をして雪絵はどう思っているのだろう?
私が口を開くまで何も言おうとしない。ただこちらに向けた目は開かれたまま私を見つめている。
「マンネリが続いてこのままずっと・・・・ってのも嫌だしな」
私はそう前置きした後
「新しい刺激って言うのかな。そういうのには興味ないか?」
私も身体を雪絵の方に向けた。
私達はベットの中で向かい会うような格好になる。
先ほどまで何の話をされるか雪絵は不安だったのだろう。
しかし私の今の言葉で不安だった方向の話ではないと思ったのか少しながら笑みを零したように見えた。
「新しい刺激って?」
少し擦れたような小さな呟きで聞いてくる。
「そうだな・」
私は言いたいことなどすでに決めていた。ただ今考えているという振りをしたのだ。
もうそろそろ言おうか?まだだろうか?そんな時間を計りながら沈黙の時間を続ける。
「雪絵・・・・他の男に抱かれてみないか?」
私としては十分な時間を計ったつもりだった。
しかし雪絵としたらそんな時間など関係なく驚く発言だったのだろう。
それでも雪絵は大きな声を出すわけでもなく、先ほどと同じように呟く声で
「私に浮気しろって言うこと?」
「いや・・・・浮気・・・・と言えばそうかもしれんが違うんだ。お前が他の男に抱かれてるの見たら興奮するかなって・・・・嫌なら・・・・嫌ならいいんだぞ。無理になんて言えることではないしな」
また沈黙が続く。
1分ほどだろうか?2分ほどだろうか?いやもっと長く感じた。
雪絵は目を瞑り大きく息を吐くと、再度目を開いて私を見た
「それでお父さんは興奮出来るの?」
期待はしていたが思っていなかった返事だった。
思えば私がSであると告白して求めてきたプレーは応じてくれていた。
健気にと言う言葉がぴったりだろう。
そんな雪絵の心情を考えると、他の男に抱かせたいなんて言った事に罪悪感を感じてしまう。
しかしこの雪絵の質問を否定してしまうともう次はないだろう。
私は雪絵の目を見ながら小さく何度も首を縦に振った。
「そっか・」
それだけ言うと雪絵はまた黙り込んでしまった。
「雪絵・」
私は手を伸ばし雪絵を引き寄せた。
そして唇を合わせる。
静かな寝室にクチャッと言う様な濡れた音を立てながら私は雪絵の口内へと舌を伸ばした。
ゆっくりと目を閉じてそれに応えるように舌をからめてくる雪絵。
これだけ濃厚なキスはいつ以来だろう?私は夢中で舌を絡ませていた。
私の唾液が雪絵の口内に、そしてその逆も。
そんなキスの途中雪絵はゆっくりと唇を遠ざける。そして私の顔を見て笑みを浮かべると
「でも・・・・お父さんが他の人とするなんてことはダメだよ」
そう言って今度は雪絵から唇を寄せてきた。
私が告白し、雪絵が受け入れ承諾してくれた。そんな夜だった。
その日から私は雪絵の相手となる初めの男を捜し始めた。
方法はインターネットを使ってだ。
ネット上にはそんな募集掲示板などもあり私は正直驚かされた。
どちらかと言えば特殊な性癖と感じていたからなのだろう。
そんな心境だった為か思ったよりも同癖の人が多かったのは、私の後ろめたさを柔らかせた。
掲示板に書き込むとき私は迷った。
何とか書けばいいのか?何と書けば私も雪絵も安心出来る相手を見つけられるのだろう。
頭の中で文章を作り、その文章で来た相手を想像し、さらに雪絵を抱いている姿を想像してみる。
何通りか想像してみるのだが一つだけどうしても同じ映像が頭に浮かんでくる。
それは元からあった私のSと言う性癖なのだろう。
その映像は雪絵が縛られている姿だった。
初めて雪絵を任せる相手を間違ってはならない。
S男性募集と書けば勘違いをした無茶をする男が現れるかもしれない。
それだけは避けたいことだった。
悩んだ末私の乗せた文章はとても短いものになってしまった。
『妻を抱いてくれる男性を求めています。時間は半日程になると思います。ルールを守れる方、紳士的対応の出来る方』
正直この程度の文章でどれくらいの人が返信してくるかと不安ではあった。
翌日。私が書き込んだ募集版を見てみると想像以上の返信が返ってきていた。
返信件数23件。
あえて地域を書かずに投稿したことで様々な地域の男から集まっていた。
その中に書かれている内容を読み、私からメールを送っても良いと思われる男を捜す。
よく読んでみると23件と件数だけは多いが勘違いでもしてるような書き込みは多い。
『奥さんはどんな人ですか?スリーサイズを教えてください。自分は○○からです。どちらからですか?奥さんと楽しませてください』
『いいですよ。たっぷり奥さんを喘がせますよ。旦那さんの前で奥さん犯します』
『こんばんは自分は18cmあります。奥さんを喜ばせることが出来ると思います。よろしくお願いします』
『紳士的な男です。奥さんをお任せ下さい』
私は思わずため息を漏らしてしまった。
その中で私が返信をしたのは3件。
年齢を初め簡単でもしっかりとプロフィールが書かれているもの。
そしてまずはしっかりと話を聞いてみたいと返信用にアドレスを載せていること。
何より私がなんとなくと言う感情ではあるが紳士的対応の出来そうな文章であったこと。
そんな理由で決めさせてもらった。
私としても初めての経験だ。じっくりと話したいのは正直な意見だった。
私が返信した3人とのメール交換が数日続いた。
長い時間話をしてると最初の印象から変わるのだろうか?
それとも私がもともと見る目がなかったのだろうか?
3人のうち2人は妻の雪絵の話、さらにはプレイの話をするばかりになってしまった。
私は初めてで経験がない。不安も沢山ある。
そう話してその相談から乗ってくれた相手は1人だけだった。
私はこの男と会って話をしてみることにした。
申し訳ないが他の2人には縁がなかったと断るしかなかった。
「なあ雪絵・」
私が告白したあの日から雪絵とこの話はしていない。
しかし抱かれるのは雪絵である。黙って話を進めるわけにはいかない。
「何?」
告白した日と同じように私達はベットの中で会話をした。
「この間の話だけど・・・・今相手を探してるんだ」
「そう・」
私の顔を見ている雪絵は微かな笑みを浮かべるがそれは決して喜んでいる顔ではない。
本当にやらなきゃいけないと言う不安だろうか?
それとも私が本気になって相手を探していることに対しての怒りでも感じているのだろうか?
どちらにしても雪絵にとっては有難い話ではないのだろう。
「明日・・・・その相手と会って話をするんだ」
雪絵は不安そうな顔をしながら
「私も?」
と聞いてくる。
「いや・・・・俺と相手の男と2人だけだ。もしその男に決めたら・」
私はそれから言葉が続かなくなった。
そんな私を見て雪絵は口元を緩め笑顔を見せながら
「お父さんはそれで喜ぶんでしょ?いいよ」
そう言ってくれるのだ。
本心ではないのだろう。その笑顔も作ったものとすぐにわかる。
しかし決心はしてくれているようだ。
この話を進めたことに罪悪感も感じているが、今では私が喜ぶからという理由で決心してくれたことが正直に嬉しい。
他の男に抱かせようとしている。
そんな状況で妻の愛を確かめるなんて間違っているのかもしれない。
他の者が聞いたら笑い話しにされることだろう。
でも私は健気な雪絵の返事にそれを感じてしまったのだ。
「ありがとう・」
言おうと思っていたわけではない。自然に出た私の言葉だ。
「初めまして・」
仕事が終わり私達が待ち合わせたのはファミレスだった。
初めて見た印象は清潔そうな中年の男性。私が会う前まで想像していた通りの姿だった。
「よろしくお願いします」
椅子から立ち上がり軽く会釈をそるその男の態度にも私は不満はなかった。
三河と名乗ったその男は年齢49歳。
私も十分中年だがその男はさらに一回りも以上も上だ。
離婚をして7年が過ぎたと言う。
私達はそんな何気ない話から始めた。
ところどころに私が不安に思っている話を交えながらだ。
三河はそんな話に応えてくれる。私が心配そうに話した時には真剣に聞いてくれる。
冗談話をした時は一緒に笑って話をしてくれる。
そんな人柄に私は安心した。
「三河さん・・・・妻を・・・・雪絵をよろしくお願いします」
「雪絵さんって言うんですね。こちらこそよろしくお願いします」
三河はこの時まで雪絵の名前すら聞いてこなかった。
メール交換をしていた他の2人は頻繁に雪絵の情報を求めたのにだ。
「それで・・・・約束事なんですが・」
私はこの日一番大事な話を始めた。
「挿入はゴムありで・・・・キスも妻が嫌がらなければOKです。キスだけじゃなく妻が嫌がることは全部勘弁してください・・・・初めてのことなんで・」
「心得てますよ。その辺りは心配しないでください」
何故かこの男の笑顔を見ると落ち着く。
「逆に旦那さんからこれをして欲しいなんてことはありますか?」
私はそう言われ掲示板に書く前に想像していた雪絵の姿を思い出してしまった。
言っていいものなのだろうか?
下を向き黙ってしまった私の態度で三河は何かを察したのだろう。
「あるんですね?」
「はい・」
言い方は悪いかもしれないが
会う前、会った直後は私が貸す方。三河は借りる方と言う事で力関係は私が上だったように思う。
しかし雪絵を抱かせると決まってからはどうだろう。
私の愛する妻を抱ける男。おそらく私が嫉妬に狂い興奮しながら見るであろう相手。
不思議と私の手の届かない存在に見えてくるのだ。
はいと素直に返事してしまった理由はそんなところにあるのかもしれない。
「出来るかどうかは実際に奥さんと会って話してみないと分からないことですけど、一応希望を話してくれませんか?」
私は悩んだ・・・・と言っても形だけだ。心の中ではすでに伝えようと思っていたはずだ。
「三河さんは縛りとかって出来ますか?」
「えぇ・・・・出来ますよ」
「・・・」
「なるほど・・・・わかりました。では頑張ってみましょう」
そう言われ私は何も言わず頭を下げた。それこそテーブルに額が付いてしまうくらいにだ。
「ところで旦那さん・・・・雪絵さんのお相手をするのは旦那さんの前でですか?」
「え?」
私は当然そのつもりだった。
「そのつもりでしたが・」
「どうでしょう?雪絵さんが私を嫌わないで次があるかどうかって話は別にして
最初は雪絵さんと2人でってのはダメですか?いきなり旦那さんの前では奥さんも緊張すると思うんですよ」
そうかもしれない。しかし初めてで私の見てないことろでセックスする相手と2人きりになる雪絵の不安はどうなるだろう?
三河とはずいぶん話をしてきた。
今回のきっかけは私が雪絵の抱かれる姿が見たいと言うのが発端なのは知っているはずだ。
見れないのならこの話はなかったことに・・・・そう思った時に口を開いたのは三河だった。
「私は何回かこうやって人妻さんを借りてきましたけど、ビデオを撮って後から見せられるってのも興奮するみたいですよ。何をされても旦那さんが見るのはビデオだから手も口も出せない。そんな興奮みたいですね」
なるほどと思った私は変なのであろうか?
立ち会う予定で決めていた気持ちが揺らいでくる。
「ビデオって・・・・ちょっと撮られるって心配なことが・」
「大丈夫ですよ。ビデオは今のデジカメじゃなくVHSで撮って返り奥さんにテープを渡します」
確かにそれなら三河は撮ったビデオの内容すら見ないで渡してくれるということになる。
「わかりました・・・・妻には後で私が見る為にビデオの撮影をすると説明しておきます。
それでOKと言われるかどうかはわかりません。もしダメならまた連絡して私が立ち会ってってことで」
「もちろんです。奥さんに聞いてみてください。それともう一つお願いが」
「なんでしょう?」
「撮影するのにカメラマンを用意したいんです。もちろんカメラマンが奥さんに手を出すなんてことはしません。今まで私が人妻さん達を借りて撮影してきた仲間です。信用出来る方です。私が手で持って撮りながらってのもいいかもしれませんが、それではアングルに乏しくなってしまいます。旦那さんが喜ばれる為・・・・その為のお願いです」
三河以外に他の男が混じる・・・・まったく予想していなかったことだ。
いつもの私なら約束が違うと怒っていたかもしれない。
しかしこの空間の不思議な力関係と抱かれる雪絵が綺麗に撮られるって姿を想像してしまうことが怒りを起こさせなかった。
いや、怒りを起こさせないどころの話ではない私は「お願いします」と言ってしまったのだから。
それから私達は日時は待ち合わせ場所などの話を進めた。
時間は平日の午前中から子供が帰宅する夕方までの時間。
待ち合わせにすら私は立ち会うことが出来ない。
雪絵に三河の携帯番号を教え会ってもらうと言うことに決めた。
三河は自営業で自由に時間を作れるらしい。そんな理由と主婦である雪絵が都合のいい時間ということで決まった日時だ。
「雪絵・」
その日の夜。
私はまたベットの中で今日のことを話した。
雪絵はただ頷くばかり。
たまに「わかった」と返事が返ってくる程度だった。
「電話番号は明日にでも紙に書いておいておく」
「うん・」
「撮影の方は・」
「大丈夫。さっきも聞いたよ」
いつものように笑みを浮かべる雪絵。
「そっか・」
そう言って私は雪絵を抱き寄せて告白した日と同じように唇を合わせた。
雪絵の手が私の背中に回る。
一瞬唇が離れたとき
「がんばってくるよ・」
そう雪絵が呟いた。
「おぉ・・・・ありがとな」
それだけ言うと私達はこの日久しぶりのセックスをしたのだった。
雪絵が三河達と会う日。
当然私は真面目に仕事など出来るはずがなかった。
社内の時計を見ては今頃は何を・・・・腕時計を見ては雪絵は嫌がってないだろうか?
そんな考えばかりが浮かんでくるのだ。
帰り道も急ぐように帰った。今までの帰宅時間記録を作ってしまったのではないだろうか。
「おかえり」
いつもと変わらない雪絵の声が聞こえてくる。
無事に帰ってきた。それが最初の安心だった。
テレビに夢中になる子供を横目に私は小声で
「どうだった?」
と雪絵に聞いた。早くどうだったのか聞きたかったのだ。
もちろん子供の前でそんな話が出来ないことはわかっている。それでも聞いてしまうのだ。
雪絵はいつも通りの笑顔を作って頷く。そしてリビングから見えるキッチンの脇に目線を移動させた。
私も釣られてそちらを見る。そこには紙袋が置かれていた。
私は慌ててそっちに駆け寄った。
その袋を広げると予想通りビデオテープが入っている。それも2本だ。
9時に待ち合わせて3時に帰宅。
6時間の内容を考えれば常に撮り続けているわけではない。2時間撮りのテープで2本くらいにはなるだろう。
そしてその2本のテープの隙間から一枚の紙が出てきた。
『旦那さんへとても楽しかったです。また機会があったら誘ってください。三河』
短い文章であったが頭のどこかでルール違反があったのでは?と思っていた心配が和らいだ。
雪絵の表情を見ても無理に嫌がる事をされたと言う訳でもないらしい。
選んだ相手は間違っていなかった。そう思うと安堵のため息と同時に腰が砕け落ちそうになる。
そんな不恰好な私の姿を見てクスクスと笑う雪絵の顔が更に落ち着かせてくれた。
その夜。
私と雪絵の寝てる部屋には小さいがテレビもあるしビデオデッキもあった。
リビングではDVDに変わり居場所がなくなったビデオデッキだ。
ほとんど使うこともないだろうと思っていた。
寝室というと当然雪絵もいる。
自分が他の男に抱かれている映像を私と一緒に雪絵が見れるのか?
そんな心配があった。別に日にこっそりと1人で見ようかとも考えた。
しかし雪絵が頑張ってくれたのは私が喜ぶからという理由だ。
私が興奮して雪絵の映像を見ることが雪絵の為には一番いいのではないだろうか?
そんな意見が頭の中で交差する。
ビデオテープを寝室に持ち込みそわそわしてる私の葛藤など雪絵には簡単にわかってしまうものなのだろう。
「いいよ・・・・喜んでくれるんでしょ?」
はにかんだ様な笑顔を見せてくる。
「あっ・・・あぁ」
私がそう返事するとベットの縁に座っていた私の背中に豊満な胸を押し付けてきた。
そして肩から手を回してくる。
私は無理な体勢をしながらも後ろを振り返り唇を付けた。
肩から回している雪絵の片手を取り、ゆっくりと下に下ろしていく。
パジャマ代わりにしているジャージの上からでもはっきりと分かるくらい固くなったものを触らせたのだ。
「まだ見てないのにもう・・・・こんなになってるんだ。わかるだろ?」
そういうと雪絵は目を瞑り何度も小さく首を縦に振った。
そして目を開きいつも通りの笑顔を見せるのだ。
ビデオをセットしまたベットに戻る。リモコンの再生ボタンを押そうとした時
「遅い時間に音出してたらあの子起きてくるかもしれないよ」
「だからって無音で見るってのも・」
「ヘッドフォンでもしたら?」
「お前が聞こえないだろ」
「私が聞いてもしょうがないでしょ・・・・それに今日は疲れてるから眠たくなったら寝るし」
そう言われて私は思い出した。
今見ようとしているビデオは今日雪絵に起こった出来事なのだ。
目の前にある大きな胸。私以外もう見ることがないであろうと思っていた秘所。
それは数時間前まで私以外の男が見て触ったのだ。
思わず雪絵の着ている服を透視でもするかのように裸を想像して舐めるように見てしまう。
「そうか・・・・今日は疲れてるんだよな」
「うん・・・・眠くなったらね。それまで私はビデオよりお父さんが喜んでくれてる姿を見るよ」
そう言われると私はヘッドフォンを指し込みリモコンを手にした。
「ほら・・・・俺は今まで経験したことがないくらい満足してるよ」
そう言って再度雪絵に股間を触らせた。
「そうだね」
恥ずかしそうにそう言うとまた私の背中に胸を押し付けるようにしてくる。
そして股間に乗せてた手をトランクスの中にまで入れてきたのだ。
少し冷たい雪絵の手。その手が優しく私のモノを握ると微かにわかる程度にゆっくりと上下させた。
私は固くしたそれを雪絵の手に握られながら、雪絵が他の男に抱かれるビデオを見れるのである。
今まで想像も出来なかった至福の時間が始まるのだ。
大きな息を吐き・・・・私はリモコンの再生ボタンを押した。
「どう撮れてるか?」
テレビから流れてきた映像はどうやら雪絵と会う前の様子らしい。
ビデオカメラのテストも兼ねて回しているのだろう。
「撮れてる?撮れてる?」
そうカメラに向かって何度も聞いてくる三河の様子と
「撮れてますよ」
と私が聞いたことがない声が流れてくる。この声がカメラマンの声なのだろう。
そんなカメラマンの声を聞いて三河はゴホンと咳払いをするとカメラに向かって話し始めた。
「旦那さん見てますか?今は8時・・・・47分。これから奥さんと会うところです。
そう言えば奥さんの事って何も聞いてませんでしたね。うまく会えるかな・」
この様子を雪絵は知らない。今の雪絵には音が聞こえてないのでどんな話をしてるかもわからないだろう。
「それじゃ奥さんと会ったらまた映しますね」
そう画面の三河が言うと画面は切り替わった。
「え??今は9時5分前。さっき奥さんから連絡が・・・・あっあれですかね?うわ??オッパイ大きい・」
オッパイ。その単語で私は反応した。その言葉は間違いなく雪絵に向けられたものなのだ。
他の誰でもない。雪絵に対して性的発言をしたのを初めて聞いた瞬間だった。
「三河さん・・・・ですか?」
近くまで来た雪絵は三河とカメラと交互に見る。雪絵からしてみればどちらが三河なのか知らないのだ。当然かもしれない。
「はい。初めまして三河です。こっちがカメラ担当の岩本です」
そう紹介され姿の見えないカメラマン岩本の声が混じる
「初めまして奥さん。雪絵さん・・・・でいいんですよね?」
「はい」
緊張しているのはすぐにわかる。雪絵の場合緊張すると髪を触る癖がある。
肩よりも長い髪の毛先を指に巻きつけ落ち着きがない。
「緊張してるんですか?そりゃしますよね。私も緊張してますよ。
今日は何をするかって聞いてるんですよね?」
それを聞いて画面に映っている雪絵は頷いた。
「そっか。実は旦那さんから奥さんのことって何も聞いてなかったんですよ。びっくりですよね・・・・その・・・・・・・何カップですか?」
あまりにも唐突な質問だ。しかしそういう行為を前提にして会っているのだ。
雪絵もそれはしっかりと理解しているのだろう。
「G・・・・です」
「Gカップですか?どうりで大きいわけだ・・・・触ってもいいですか?」
「え?」
これも唐突だった。
その瞬間私の股間を握っていた雪絵の手にギュッと力が込められた。
私が後ろを向くと雪絵は私の背中に顔を付けるようにして隠れた。
どうやらビデオ自体は気にしてないと言っても気になるのだろう。
肩越しから見ていたらしい。
その様子から私はある確信をした。
雪絵は当然この時の様子をはっきりと覚えているのだろう。
無理もない。今日の出来事なのだから。
と言う事は他の男に胸を触られてるのを見られると思って無意識に力が入ってしまったのではないだろうか?
そうであるなら画面の中で困った顔をしている雪絵の胸が揉まれてしまうシーンということになる。
その予想は見事に的中した。
「ほら・・・・今日すること聞いてきてるんでしょ?これくらい出来なきゃ・」
そう言って手を伸ばす三河。
画面の中の雪絵は相変わらず下を向き、髪を触り続けてるだけだ。
そんな雪絵の胸に三河の手が触れた。
「そう・・・・いい子だね・」
34歳の女に向かって子と言うのはどうだろう?そんな疑問は感じなかった。
「そうだよ・・・・動いちゃダメだよ・」
そう言って手に力を入れていく。
雪絵の胸の大きさを確かめるように指をいっぱいに広げて、弾力を確かめるように握っていく。
雪絵の胸が・・・・もちろん初めて見る光景だ。自分の妻が他の男に胸を揉まれている姿などあまり見る光景ではないだろう。
画面のなかでただ下を向きただされるまま雪絵を見ながら、胸を押し付けられている背中に神経を通わせる。
「旦那さん・・・・雪絵さんのオッパイすごいですね・」
雪絵の胸から手を離そうとせずカメラに向かって私に話しかける三河の姿がアップになった。
「それじゃ行きましょうか・」
そう言った後にやっと手を離したのだ。
そして画面はまた変わった。今度は移動中の車の中らしい。
画面から流れてくる車内の映像。
運転は三河だ。その助手席に岩本が座り後部座席に雪絵が座っている。
助手席から後ろを向き雪絵を撮り続けるカメラ。
相変わらず髪を弄り続ける雪絵を下から舐め上げるように撮る。
今日の服装は大人しいものだったらしい。
黒のコートを羽織り、白のセーター。ベージュのロングスカート。
足元からゆっくりと上に上がり胸で一度その動きが止まる。
今私の後ろにいる雪絵はまた肩越しから画面を見ているのだろう。
カメラで撮られていることは知っていても、胸をアップにされ撮られていたなんて気づいてなかったはずだ。
画面は白のセーターを窮屈そうに持ち上げている様子でいっぱいになっていた。
雪絵もこんなものを撮られていたと知って恥ずかしくもなったのだろう。
私のモノを握っていた手の動きを少しながら早めたのだ。
私は思わずそれでいってしまいそうになる。
上から押さえつけるように手を添えるとその動きは元に動きに戻された。
撮影は私を十分意識して行われたのだろう。
所々に私に対しての言葉が入ってくる。
「旦那さん・・・・奥さんのオッパイすごいですよ。これが後で見れるなんて・・・・有難う御座います」
「いや??本当ですよ。まさかこんな奥さんが来るなんて思ってませんでしたからね」
そんな会話が聞こえるのだ。
車内の映像は所々切れ、映るたびに雪絵の身体を舐めるように撮っている。
ずっと回し続けていたのではない為会話の内容は繋がっていない。
しかし私が見たい会話・・・映像の時などはしっかりと回してくれているようだった。
「奥さん。今日の下着って何色?」
「え?」
それまでどんな会話がされていたのか私には想像出来ない。
しかし雪絵の反応を見れば極普通の話から唐突に振られた言葉だったのだろう。
「ほら・・・・私達も奥さんがどんな準備してきたとかって知りたいですから」
「・・・」
画面からは雪絵が返事に困っている様子が映し出されている。
「これから私達ってエッチしますよね?」
三河はそれだけ言うと何も言わなくなった。この沈黙の時間はおそらく三河が演出したものだろう。
時間が開けば開くほど雪絵にはその質問に答えるべきなのだろうかと考える。
そして時間が経てば気まずい雰囲気にもなってくるのだ。
そんな三河の演出に根負けして雪絵は
「はい」
と答えた。
「そしたらどうせ見られちゃうんだし・・・・ほら答えてくれると会話も続くじゃないですか。教えてくださいよ」
また三河の演出する沈黙が続く。やはり今回も根負けしたのは雪絵だった。
「白です」
「白ですか。清潔そうな奥さんにはぴったりの色ですね。上下白ですか?」
「・・・・はい」
「エッチするからって言うんでお揃いにしてきたんですね?」
「・・・・そうです」
その会話のやり取りを見てるだけで私の鼻息は荒くなった。
妻の雪絵が初めて会う男に自分で下着の色を教えているのだ。
それにこれから抱かれるとわかっている相手でもある。
それだけでも十分過ぎたのだが三河は私の為に演出してくれる。
車内の映像を会話だけの間延びした時間にしないようにとのことだろう。
「じゃあ奥さん・・・・カメラに向かってスカート捲ってみましょうか?」
カメラは雪絵に向けられたまま。声だけ聞こえる三河は運転中でバックミラー越し程度に雪絵を見てることだろう。
「ここでですか?」
そんな雪絵の反応に
「私の言葉だけで車の中でスカートを捲る奥さん。そんな映像って旦那さんも喜んでくれるんじゃないですか?」
上手かった。私は今回雪絵が決心してくれた理由は細かく話していない。
しかし三河の言葉は私を喜ばせようと健気にこの日を迎えた雪絵の気持ちを揺さぶるには十分だったのだ。
会ったときから雪絵は緊張ばかりで、これからのセックスを楽しむと言った雰囲気ではなかった。
ひょっとしたら三河はそんな様子を見て、雪絵がここに居る理由を推測したのかもしれない。
さらに三河の言葉は雪絵の心を揺さぶっただけではない。雪絵と同時に私もだった。
「雪絵・・・・言われるまま捲っちゃうのか・」
私は肩越しに見ている雪絵にではなく、画面の中の雪絵に問いかけた。
それは無意識で出てしまった言葉だった。
そんな私の言葉が雪絵に聞こえたのだろう。
ヘッドフォンをして返事が聞こえない私に、握っている私のモノをギュッと握る行為で返事を返してきたのだ。
答えは決まった。雪絵は三河の言うとおり車の中でカメラに向かってスカートを捲ってしまうと言うことだ。
「旦那さんを喜ばせる為に・・・・ゆっくりスカート捲っちゃいましょう奥さん」
少し考える様子を見せている雪絵は、太もも辺りでスカートを握り締めた。
それ以上誰も何も言わない車内で雪絵はゆっくりとスカートをたくし上げていく。
スカートと同じベージュ色のストッキングに包まれた脚が徐々に露になる。
裾は捲り上げられていき、膝が見える辺りでその動きは止まった。
そこまで来て雪絵はきっともっと捲ってごらんなんて言葉が欲しかったのだろう。
肝心な時に掛け声があった方が思い切りやすい。
しかしこれも三河の演出なのか、三河も岩本も何も言わなかった。
シーンと静まり返っている車内。
動きを見せたのはやはり雪絵だった。
膝上まで捲り上げられたスカートの裾を掴み直し、ゆっくりとそれを上に上げていった。
カメラが雪絵の股間部分を捕らえる。
雪絵の捲り上げられる手が止まった位置は微かに下着が見える程度だった。
ここで様子の見えない三河に変わり岩本が声をかけた。
「奥さん・・・・もっと捲ってみましょうか?」
スカートを捲る。そう決心していた雪絵はその岩本の言葉に素直に従った。
「そう・・・・もっと・・・・まだ上げられるよね・・・・まだだよ。まだいける・」
徐々に捲らせていったそのスカートは、雪絵の顔が見えなくなるほど高く上げられてしまった。
ストッキング越しに見える白の下着。
それは当然私にも見覚えのあるものだった。
しかしこうして画面を通してみると違うものに見えてしまう。
私ではない他の男の言葉に従って見せてしまったのだから余計にかもしれない。
「可愛いパンティだよ奥さん。その可愛いパンティをもっと旦那さんが見やすいように脚も広げてみようか」
ここまで来ると雪絵はその言葉にも素直に従ったのだ。
先ほどと同じように岩本のもっとと言う言葉が繰り返される。
その結果雪絵は自分の顔を覆い隠すほどまでスカートを捲らされ、これ以上ないと言うほどに脚を広げさせられたのだ。
岩本の声が聞こえなくなったことで三河は予定の格好にさせたことを悟ったのだろう。
久しぶりと感じてしまう三河の声だ。
「旦那さんも喜んでるよ奥さん。良いって言うまで下ろしちゃダメだよ。わかった?」
スカートで顔が隠されているからどんな表情なのかわからない。
しかし微かに見える頭部を見る限りでは三河の言葉に対して小さく頷いたようにも見えた。
「いいね?絶対だよ・・・・これから赤信号止まるからね・」
その言葉を聞いてスカートを握っていた手は微かに震えたように見えた。
しかしその手を下ろそうとまではしない。
「さあ・・・・止まるよ・・・・今・・・・止まったからね奥さん」
そう聞こえるとカメラは雪絵から進行方向へと向けられた。
「雪絵が・」
私が思わず声を漏らしてしまった理由。
それは進行方向に向けられた時だ。
車はなんと停止線。そう信号の先頭で止まっているのだ。
目の前には横断歩道もある。
その横断歩道を渡る買い物中の主婦達。
そんな中の1人が気づいたのだろう。こちらに向かって指を指しているのだ。
雪絵にとって幸いだったのは恥ずかしいくらい捲り上げたスカートで正面が見えず
そんな状況になっていると知らないことだった。
しかし知らなかったのはこの時まで。
今私の背中に隠れるように見ている雪絵は知ってしまうのだ。
「いや・」
ヘッドフォンをし、映像の男を聞いている為そんな声が雪絵から漏れたかどうかはわからない。
しかし雪絵の事だ。驚いて思わず声を漏らしてしまったことだろう。
それを証拠にまた私のを握ってる手に力が込められたのだから。
スカートを捲り上げ、脚を大きく開かされた車内の映像の後映されたのは部屋の中だった。
カメラがぐるっと周り部屋の中を映し出す。
どこかのラブホテルなのだろう。
それにしても大きな部屋だ。
「今日は張り切って一番いい部屋に来てみました」
そんな岩本の声がヘッドフォンから聞こえてくる。
部屋の中を映し出した後、画面に出てきたのはソファーに座る雪絵だった。
コートはすでに脱いだのだろう。白いセーターにベージュのロングスカートと言った格好だ。
その画面の中に三河が入ってくる。
少しびくっと身体を動かし三河を見上げる雪絵。
そんな雪絵に三河は手を差し出して
「奥さん・・・・立ってごらん」
と雪絵の手を取る。
雪絵は160cmあるかどうかと言うくらいの身長。
三河はその雪絵よりも頭一つ分高いくらいだった。
雪絵をソファーから立たせた三河はゆっくりと腰に手を回し雪絵の身体を引き寄せる。
ここまで来て後戻りも出来ないと思ったのだろう。
雪絵は三河の手に込められる力に従うように引き寄せられた胸の中に納まった。
映像は雪絵の顔が見えるように三河の右斜め後ろあたりから撮られている。
三河は左手で引き寄せている為雪絵の大きな胸が三河の腹部辺りに押し付けられているのが見えた。
不思議な光景だった。
自分の妻がその日初めて会った男に抱き寄せられているのだ。
それも隙間などないくらいの密着度で。
私が望んでいたとことは言え
「くそっ・」
と思わず声を漏らしてしまったのは仕方のないことだろう・・・・と私は思う。
その言葉が聞こえたのか後ろに居る雪絵は私の背中に顔を埋めてきた。
体勢は画面の中とは違う。
画面の中では三河の胸の中。今は私の背中。
それでも雪絵はどちらも違わない同じ様な体勢になっていただろう。
画面の中で暫くただ抱き合ってるままの映像が続く。
そんな中突然画面の中の雪絵がびくっと身体を動かした。
何があったのか?それはすぐに分かることとなる。
ゆっくりとカメラが2人の周りを回り雪絵の背後へと移動していく。
「あぁ・・・触られている・・・」
雪絵の背後に回ったカメラが映した光景は、腰に回した手を下に下げ
胸に比例するように肉つきのいい雪絵の臀部を撫で回す三河の手だった。
スカートの上からその肉付を確かめるように動く卑猥な手つき。
左右の肉を撫でるように交互に触り、やがてその中心へと手が添えられる。
わずかに沈み込ませている中指は、雪絵のヒップの割れ目に添えられている証だった。
カメラはその手つきをアップに映し出す。
沈み込ませるように添えている中指をそのままに今度は手を上下に動かすようにする。
しつこいくらいに動かされる手。
おそらく三河の頭の中ではすでに雪絵のヒップの形が出来上がっていただろう。
そう思えるくらい確かめるように何度も撫で回しているのだ。
カメラはまたゆっくりと回り元の場所に戻る。三河の斜め後ろの方向だ。
そこから見える雪絵は三河の胸の中で下を向いている。
そんな雪絵の顔を三河は左手で臀部を撫で回しながら、余った右手を雪絵の顎に添え上を向かせるのだ。
何をしようとしているのはわかった。
「キスは雪絵が嫌がらなければOKです」
そう三河に話をした自分の言葉を思い出す。
ゆっくりと顔を近づけていく三河。雪絵は少し顔を背けるようにして近づく三河の唇から逃げた。
・・・・断った・・・・それは私にとって残念とも安心とも取れる雪絵の行動だった。
しかしそんな私のちょっとした安堵感は三河の言葉によって簡単になくなってしまう。
「奥さん・・・・キスが嫌だったら私はそれで構いませんよ。
旦那さんからも奥さんが嫌がることはしないでくださいと言われてます。
でもね・・・・きっと旦那さんは奥さんが他の男に唇を奪われるところを見て喜んでくれると思いますよ。
怖がることはありません・・・・奥さんは今旦那さんが望むことをしようとしてるんです。さあ・・・・目を閉じて・」
顎に手を添えられたままの雪絵の唇が微かに震えている。
恐怖という振るえではないだろう。
これ以上ないと言うほどの緊張。
私の喜ぶ顔と初めて会った男に唇を奪われることの葛藤。
おそらくいろんな感情が混ざった振るえであったのだろう。
そして雪絵は答えを出す。
当然抱かれることを承諾してここに居る雪絵だ。その答えは特別不思議なものではなかった。
雪絵は唇を振るわせたままゆっくりと目を閉じたのだ。
「ああぁぁ」
なんと表現して良いのかわからない私の悲鳴が口から漏れる。
それを聞いた雪絵は背中からぎゅっと私に抱きつくように右手を私の胸に添え力を込めた。
雪絵の左手はまだ私の股間を握ったままだ。その手にも力が入っている。
「んっ」
そんな鼻から漏れる雪絵の悲鳴が聞こえてきそうだった。
画面の中の雪絵の唇は三河の口によって塞がれてしまったのだ。
ただ唇を重ねるだけのキス。それだけでも私は狂いそうだった。
しかしそれだけでは終わらない。
雪絵の身体が小刻みに震えだした。画面はゆっくりと雪絵をメインに2人をアップにしていく。
雪絵の身体が震えた理由はアップになってすぐにわかった。
微かに雪絵の唇が開かされていたのだ。それは三河の舌が雪絵の口内に侵入したことを表していた。
思わず逃げそうになる雪絵の身体を、三河はヒップに添えた左手の力を込めて引き寄せる。
「そんなに・・・・いつまでするんだよ・」
私の心の悲鳴が思わず言葉となって出てしまう。
ヒップを撫で回していた手を同じように、三河の舌が雪絵の口内で動き回っているのは簡単に想像できた。
それほど長い濃厚なキス。
何時しか雪絵の顎に添えられていた右手は下に下がり、セーターの上から豊満な雪絵の左の乳房を揉んでいた。
初めて会った男に胸も尻も揉まれ、唾液が交換される程に濃厚なキスをされ続ける雪絵。
望んでいた光景。それは間違いなかった。
しかし心のどこかで雪絵はキスを嫌がるだろうと思っていたのだ。
何とも言えない複雑な感情が湧き上がる。
私が望んでいた感情。私が望んでいた光景。
わかりきっている。それでも言いようがないこの心情に押しつぶされそうになるのだ。
セーターの上から揉んでいた手がその中へと進入を試みる。
口を塞がれ何も言えない雪絵。
そんな雪絵は小刻みに震えながらも、自らの服の中へ入ろうとする三河の手を受け入れた。
窮屈そうにセーターを持ち上げている柔らかそうな山。
その頂上で三河の手の形が浮き出ているように見える。
それは見えないはずの服の中で動く手を映し出してしまっているのだ。
カメラは三河の背後から雪絵の背後へと180度動き回る。
あらゆる角度から嫌と言うほど、セーターの中に手を入れられ胸を揉まれながらヒップを撫で回されキスをする2人を見せられるのだ。
カメラが雪絵の背後へと来た時、ヒップを撫で回していた手はセーターの中へと入れられた。
その手は徐々に上へと上がり背中の中心辺りで動きを止める。
何をしようとしているのかすぐにわかった。
セーターの中でゴソゴソと動く手。
その手はやがて役目を終えたかのようにまたセーターの外へと顔を出しヒップへと戻る。
ゆっくりとカメラがまた移動し始め、三河の背後へと戻ろうとしてる最中
「んんっ・」
とはっきり聞き取れる雪絵の声が漏れてきた。
その反応は服の中でブラジャーを擦り上げられ、露出させられた生の乳房に手が当てられたのを教えてくれた。
そしてカメラが雪絵の顔をアップにし、閉じたままの目が思わず大きく開かれたのを捕らえた。
その反応も私にある想像をさせた。
おそらく直に触れられたその指で乳首を摘まれたのであろう。
たぶんこの想像は間違っていないはずだ。
濃厚なキス。
そしてこれでもかと言う程、しつこいくらい続けられる胸とヒップへの愛撫。
「ゆ・・・・雪絵・」
そんな単純で長い愛撫の途中、私の嫉妬心を掻き立てる行動を雪絵が取ってしまった。
雪絵自身無意識であったのだろう。
もしかしたら今肩越しで見ている雪絵本人も驚いているかもしれない。
されるがまま、ただ三河の行為を受け入れていた雪絵。
その両手は下にだらりと下げられたままだった。
ヒップや胸に手を当てられたときには思わず三河の胸に添え、押し返そうとまでしていた雪絵の手だ。
その手をなんと三河の背中に回してしまったのである。
三河は背中に手を回されると、そこでようやく長かったキスを終わらせる。
「はぁ・・・・はあ」
少し息苦しくもあったのだろう。雪絵の呼吸は少し乱れていた。
「そう・・・・奥さん・・・・いい子だ」
囁くように言う三河の声をカメラが拾う。
三河はそんな息切れした雪絵の荒れた呼吸が収まるのを待ち、
胸を揉んでいた手と、臀部を撫で回していて手を雪絵の腰に回し、今度は軽いキスをするのだ。
どこからどう見ても抱き合ってるようにしか見えない2人。
それはまるで恋人同士の抱擁にも見えた。
雪絵は私の妻だ・・・・そう何度も頭の中で繰り返す。
そして画面の雪絵から目を背けるように私は背後にいる雪絵に顔を向けたのだ。
振り向いた私の頬にキスする雪絵。
今まで生活してきた家。いつも一緒に寝ている寝室。
その中で私にキスをする雪絵は間違いなく私の妻だ。
しかし今日は当たり前のように感じていた雪絵からのキスが違うように感じる。
今私の頬に付けられた唇は数時間前、三河の唇によって塞がれていたものなのだ。
何と言っていいのかわからない。私は作った笑顔を雪絵に見せてやった。
その私の顔に安心したのか雪絵は私の背中に顔を埋める。
こんな映像を見ても、私が望んだことだから嫌われることはないだろうと思っていたのであろうが
それでも私の反応は気になり、心配にもなったのだろう。
そんな心情を察した私は手を背中の方へと伸ばし雪絵の頭を撫でてやった。
またも画面は突然に切り替わる。
今日撮られ、そのまま持たされたビデオテープ。
もちろん編集などしてるはずがない。出来るはずがないのだ。
陳腐とも言えそうなそんな作りが嫌味な程リアルさを感じさせる。
画面は先ほど向き合って抱き合っていた体勢を変え、三河が雪絵の背後に立っている姿が映し出された。
恥ずかしそうに下を向いたままの雪絵。
「ほら・・・・奥さん。カメラを見て。旦那さんが見てくれてますよ」
そう言って三河は雪絵の方をポンポンと2回叩いた。
それでもなかなか顔を上げられない雪絵は、
顔を下に向けたまま視線だけをカメラに向けると、またすぐにその視線を下に落とす。
「これから旦那さんに喜んで頂けるように奥さんの服を脱がしますよ。いいですね?奥さん」
雪絵の両肩に手を乗せ、囁くように言う三河。
雪絵はまた緊張を伝える癖を見せた。
何も言わず髪にてを当て指に巻きつけて落ち着かないのだ。
雪絵としても何と返事したらいいのか知っているはずだ。
もちろん私がそう望んでいることも知っているはずだ。
しかし自分から服を脱がされると言う言葉に承諾の返事をするのを躊躇っているらしい。
いっそ何も言わず脱がされ始めた方が雪絵にとって楽だったのかもしれない。
しかし三河は雪絵の返事を待って脱がそうとはしない。
「旦那さんが見てますよ奥さん。私の手で脱がされていく奥さん・・・・旦那さんも興奮してくれますよ。
想像してみてください。旦那さんの喜ぶ顔を・」
今の雪絵を脱がすのは三河にとって簡単なことであろう。
雪絵もそうなるであろうとわかっているはずだ。
それでも三河は雪絵にこれから脱がされると言う返事をさせたいらしい。
「さあ・・・・目を瞑って奥さん。旦那さんの顔を思い出して・・・・旦那さんの喜ぶ顔を」
雪絵は床に向けていた目を、三河の言われるまま閉じた。
「私はこれから奥さんを裸にします・・・・いいですね?」
暫く続く沈黙。そして再度言葉は掛ける三河。
「いいですね?」
雪絵は何度も繰り返されるその言葉に一度だけ頭を縦に振ったのだった。
後ろに立つ三河は腕を正面に回し太ももあたりで雪絵のスカートを握った。
フーっと耳に息を吹きかける三河と、くすぐったそうに首を傾げる雪絵。
そんなやり取りを見せながら三河は徐々にスカートを上へと捲り上げていく。
膝が露出し、太ももまでもが露になっていく。
たくし上げたスカートの裾を持ち直しさらに上へと捲り上げていく三河。
画面の中で徐々に上げられるスカートと同じように、私の股間を握る雪絵の手の動きが早まる。
画面でこんな雪絵の姿を見せられているのだ。
そんな動きをされれば、あっと言う間に射精してしまいそうになる。
「ちょっ・・・・待て・」
私は慌てて雪絵の手を押さえた。
雪絵としたら本当はこんな姿を見られたくないのかもしれない。
だからここぞと言う場面で握ってる手の力を入れ、微かに動いている手の動きを早めるのではないだろうか。
それとも、他の男に抱かれても自分は私のものだと主張してくれているのか。
どちらにしても手の動きを早められるのは、私にとって最後まで見れないと言う結果になりそうだ。
そうならないように私は雪絵の早まる手の動きを止める。
画面の中で捲り上げられるスカートは、一度下着が見えそうなところで動きを止める。
それを合図とでもしているかのように、全体を映し出していたカメラは雪絵の下腹部へとアップにされていった。
「綺麗に撮りますからね・」
これを見ている私に言ったのか、それとも雪絵に言ったのか。
カメラを構えている岩本の声がヘッドフォンから伝わる。
スカートを捲り上げる手はまた動き出した。
ストッキングに包まれた白いパンティが徐々に顔を出す。
しかしその全体像を見せることを勿体付けているかのように、その動きは遅い。
それでも確実に全体像を見せ始める。
白い布地にピンクで花柄の刺繍が施されている下着。
飾りとして付けられているリボンが見えてもその捲り上げる手の動きは止められなかった。
「旦那さん・・・見えていますか?」
三河がそう言って手の動きを止めたのは、胸の辺りまで捲り上げた時だった。
「さあ・・・・奥さん。スカートを持って」
躊躇いを見せる雪絵に何度もそう言葉を掛けて三河は雪絵本人に、捲り上げたままのスカートを握らせる。
そして両手の開いた三河はストッキングへと手を掛けるのだ。
震える雪絵の手。ぎゅっと握るその様子からも三河が何をしようとしてるのかはっきり理解してることを教えてくれる。
そしてその雪絵の想像は間違いではない。
手の掛けられたストッキングはゆっくりと下げられていき、何にも包まれない生の下着が顔を出し始めたのだ。
ストッキングは窮屈そうに下げられ完全に奪われてしまう。
雪絵は自らスカートを捲り上げ生の下着を見せる格好になってしまっているのだ。
その下着をアップに映しているカメラは徐々に引いていき、雪絵の全体像を写す。
目を閉じたままの顔をアップにしてはまた引き、舐めるように撮ってはパンティをアップにするのだ。
「さあ・・・・いいよ奥さん。手を離してごらん」
そう言われ雪絵が手を離すと、スカートはふわっと本来の形へと戻る。
「さて今度は・」
三河のその声に
「大きな奥さんのオッパイだ・」
と独り言のように呟く岩本の声が聞こえた。
三河は雪絵の両脇から手を差し入れると、その手を豊満な胸に当てた。
下から持ち上げるように揉まれる胸。
先ほど画面が切り替わった時に外されたブラジャーを直させてもらえなかったのだろう。
三河の手によって形を変えるその大きな膨らみは、雪絵の胸本来の柔らかさを伝えていた。
優しく、時に荒々しいとも思えるようなその手の動き。
「んっ・・・・うん」
そんな手の動きに雪絵の鼻から息が漏れ始めた。
雪絵はもともと大きな喘ぎ声を上げるほうではない。
鼻を鳴らすように小さな声を出すだけだ。
決して大きな声を出すと言うことを我慢してるわけではないだろう。
その小さな漏れる声が雪絵の感じている声という事だ。
と言う事は・・・・雪絵は三河の手によって女としての声を出し始めてしまっていると言うことだった。
「そう・・・・気持ちよくなっていいんだよ・・・・旦那さんはそんな奥さんの姿を見たいんだから・」
雪絵の漏れる声を聞いた三河は揉み続ける手を止めようとしない。
「ほら・・・・乳首も起ってきた」
そう言われる雪絵は思わず首を横に振る。
三河の両手で包まれている雪絵の胸の変化は、画面を通して見る私には伝わってこない。
しかし触れている三河にとっては、セーターの下から固く持ち上げる乳首を微かに感じ取ったのだろう。
三河はその位置を確認するとセーターの上から両方の乳首をつまみあげる。
「はぁっ・・・・う・」
感じてると言うよりも驚いたような雪絵の声が聞こえる。
首を横に振りながら前屈みになる雪絵。
しかしそんなことで三河が手を離すはずがない。
「ダメだよ奥さん」
摘んでいた指を離し両手の指を広げると、胸を鷲掴みにするようにして雪絵の体勢を引き起こした。
大きな円を描くように揉まれ、時には指が食い込む程に握られる。さらには乳首まで摘まれ。
そんな三河の手の動きを伝えるようにアップで撮っていたカメラは徐々に全体を写すように引く。
「お前・・・・もう・」
2人の身体がよく見えるほどまで引かれた画像で私は見逃さなかった。
前屈みになろうと逃げているように見える雪絵だが、その下半身は内股を擦るように片方の足がくの字になっていたのだ。
しつこいくらい揉まれ、何度も組み変えるように動く雪絵の脚。
もちろんスカートに隠れている。
私の思い違いかもしれない。しかし、完全にそうとしか見えない動きを画面の中の雪絵は見せているのだ。
この時、雪絵のスカートの中。さらにはパンティの中はどんな状態になっていたのだろう。
「この時・・・・もう濡れていたのか?」
私はヘッドフォンをしている。そのヘッドフォンからは音が流れている為雪絵の返事は聞こえない。
しかし、雪絵は私にその返事を返す方法を知っている。
ビデオを見始めてから何度も繰り返している、私のモノを握っている手に力を入れるという行為だ。
しかし私の言葉を聞いてもその手に反応はない。
「ん?本当に濡れてなかったのか?握っててわかるだろ・・・・俺は今雪絵のおかげでこんなに興奮してるんだ。
正直に答えていいんだぞ・・・・この時感じてもう濡らしてたのか?」
再度聞いた私の言葉に雪絵は痛いくらいの力を込めて返事をしてきた。
口内に三河の舌を受け入れ、胸や臀部を愛撫されてた時からそうであったのだろうか?
確かに私達はセックスの回数が減ってきていた。
子供が生まれてからは行為そのものだけになっていたことが多かったかもしれない。
三河の執拗なねっとりとした愛撫は、そんな雪絵の女の部分を引き出してしまったのか。
画面の中では胸から手を離した三河の両手がセーターの裾を握っていた。
「さあ・・・・背筋を伸ばすように起ってごらん。そう・・・・いい子だ」
感じ始めていた雪絵は三河のそんな言葉も素直に従った。
スカートを捲り上げた時と同じように、ゆっくりと持ち上げられるセーター。
雪国育ちの白い雪絵の肌が露出し始める。
大きな胸の膨らみが見え始めた時、雪絵は思わず両手を胸に当ててしまう。
「ダメだよ・・・・奥さんは今、私達に見せようとしてるんじゃないんだよ。旦那さんに見せようとしてるんだから」
三河は雪絵の耳元で囁く。
おそらく三河は雪絵の弱い部分をしっかりと見つけたのだろう。
それは私のことを話し、私が喜ぶためと雪絵を諭すことだ。
その三河の思惑は、あの車の中から見事な成果を上げている。
その効果はセーターを捲り上げられようとしているこの時も変わらなかった。
ゆっくりと手を下ろす雪絵。
そしてゆっくりと捲り上げる動作を再開させた三河の手。
こんな性癖を発見する前までは、もう二度と私以外の男に見られることはないであろうと思っていた雪絵の胸が
三河、そしてカメラマンである岩本と言う今日初めて会った2人の男に見られてしまう時がきたのだ。
徐々に見せる始める大きな乳房。
薄く赤茶けた色の乳輪が見え始める。
そして止められることのない三河の手によって乳首まで露出させられたのだ。
「やっぱり・」
完全に胸の上まで捲り上げられ露出したその頂上はすでに起ってしまっていた。
さらに想像通り中のブラジャーを乳房の上まで完全に擦り上げられていた。
ぴたりと私に抱きつくようにしている雪絵。
背中にはその大きな胸の感触が伝わってくる。
その胸が画面の中では完全に露出させられているのだ。
それも三河と言う私が選んだ男によって。
セーターを捲り上げた後カメラは何度もその胸を映す。
「すげぇ・・・・すげぇ・」
と独り言のように呟く岩本の声が嫌と言うほど私の耳に入ってくる。
正面からアップに撮り、左右の乳房を交互に撮り、全体を見せるように、さらには横からと撮っていく。
「奥さん・・・・両手を上げて・」
完全に脱がそうとする三河の声に雪絵は弱弱しく両手を上に上げるといった行動で返事を返した。
ブラジャーも取られ完全に上半身を裸にされた雪絵。
外の空気に触れた冷たさと言うのもあるのかもしれない。
固くなった雪絵の両の乳首は納まる様子を見せなかった。
雪絵を上半身裸にさせた三河は、雪絵の後ろの位置をそのままで屈み込んだ。
スカート越しとは言え雪絵のヒップが目のと鼻の先になってしまっている。
その体勢で三河は雪絵のスカートの中へと手を入れたのだ。
びくっと動く雪絵の身体。
おそらくストッキングを脱がされた雪絵の生脚に触れながら徐々に上へと上らせているのだろう。
そんな三河の手が行く目的の場所は私にでもすぐにわかる。当然雪絵にもわかっているはずだ。
スカートの中に入った三河の両手が腰の辺りまでくると、今度はゆっくりと下に下げられてくる。
「動いちゃダメだよ・・・・奥さん」
そんな声を掛けながらゆっくりと。
やがてその手はスカートの裾よりも下げられる。
やはりその下げられた三河の両手には雪絵のパンティが握られている。
「脚を上げて・」
雪絵は言われるままに片方の脚を、そしてもう片方の脚と交互に上げた。
三河はその雪絵から脱がした下着を持って立ち上がる。
そして手に持っている下着を広げ
「奥さん・・・・もう濡らしちゃってたんですね」
と言ってくるのだ。
それまでゆっくりと動く大人しかった雪絵は
「やっ・」
と声を上げ振り向くと同時に三河の手から、先ほどまで自分が穿いていた下着を奪い取る。
「恥ずかしがることないですよ。可愛い素直な反応なんですから。さっ・・・・またカメラの方を向いて」
肩に三河の両手が添えられ、下着を胸の前で握ったままの雪絵がこちらを向いた。
あのスカートの中ではすでに雪絵の秘所が冷たい空気に触れているはずだ。
ただ腰に巻かれているスカート。
そのファスナーやホックを外してしまえば簡単に生まれたままの姿になってしまう。
「奥さん・・・・手を下ろして・・・・下着も置いてください」
そういって雪絵の手を取り、胸の前にあった両手を下ろさせた。
「下着を置いて・」
雪絵は下着を握っていた手を開き、その白い布をフワッと床に落とす。
「今からスカートを取ってしまいますからね。どこも隠しちゃダメですよ」
三河は最後のスカートに手を掛けファスナーを下ろし、ホックを外す。
「いいですね?」
立っている体勢を徐々に低くしていくように三河は雪絵のスカートを下ろしていった。
「ついに」
雪絵は私より一回り以上も上の男の手によって全裸にされてしまったのだ。
重たそうな豊満すぎる大きな胸。
大きさに比例するような大きな乳輪。
そしてその中心で固くなる乳首。
女独特の丸みのある腰。
ワレメの中心へと集まるような生え方を見せている薄めの陰毛。
どれも私が望まなければ、私以外見ることが出来ないものだった。
画面を通してみる雪絵の身体はなんと卑猥に感じることだろう。
雪絵本人は、知らない男を目の前にしてビデオまで撮られてしまうなんて想像などしたことがないはずだ。
それは恥ずかしさで、微かに桜色へと変化している肌の色を見れば簡単にわかることだった。
「さあ・・・・もっとよく見えるように・」
三河は雪絵の両手を掴むと身体の後ろへと回させる。
床に視線を落としたままの雪絵は手を後ろに組み、身体を完全にカメラに晒してしまう格好になった。
そんな雪絵の表情をアップにし、胸や下腹部を舐めるように撮っていくカメラ。
画面で見ているのは確かに私だ。
しかし撮っているのは雪絵がこの日初めて会った岩本と言う男。
私が今見せられているのはそんな岩本と言う男が見ている、ネットリと張り付くような視線なのだ。
私は、私以外の男はこんな視線で雪絵を見ているのだと教えられている気分にさせられる。
画面は相変わらずなんの前兆もなしに切り替わる。
誰も居ない室内。切り替わった画面には雪絵の姿を三河の姿もなかった。
室内をぐるりと映し、2人の姿が見えないことを私に確認させると
「えっと・・・・今奥さんはお風呂に入ってます。これからそっちの様子も撮りたいと思います」
そんな岩本の声が聞こえてきた。
先ほどまで雪絵が座っていたソファーがアップにされる。
そのソファーの上には綺麗に畳まれた雪絵の衣類。
そんな雪絵の衣類の横には男物の服が置かれていた。
同じように畳まれているその服の上にはトランクスが乗せられている。
おそらく三河のものだろう。
三河の姿が見えないと言う事は今一緒に雪絵と風呂に入っているということだ。
画面は徐々にソファーへと近づいていく様子を映している。
画面に突然現れる男の手。
その手は畳まれている衣類の上に置かれていた雪絵の下着をつまみ上げた。
「これが今日奥さんが穿いてきたパンティです・」
下着を摘み上げた片手は器用に雪絵の秘所が当たっていた部分を広げて見せる。
「ほら見てください旦那さん・・・・奥さんこんなに濡らしてたんですよ。今回私は撮影だけってことなんでとても残念ですけど・・・・今度機会があったら私にもお願いします」
そんな言葉が聞こえると映されていた下着は画面の中から消えた。
それと同時に聞こえるような大きく息を吸い込む音。
何をしているのかは私にもわかった。
「あぁ??・・・・いい匂いだ・」
そう漏れてくる言葉が私の想像してた行為を間違いなかったと思わせる。
女にしてみれば裸を見られるよりも汚してしまった下着を見られる方が恥ずかしいなんて話を聞く。
それは雪絵にとっても例外ではないのだろう。
肩越しから覗くように見ていた雪絵は、この映像を見て初めてこんなところを撮られていたと知ったのだ。
私の胸に当てていた右手で私の顔を覆い隠すようにしてくる。
私はその手を黙って掴み下に下ろさせた。
また私の目に手を当てようと力が入ったが私はそれの許さない。
そんな雪絵の手は諦めたかのようにまた私の胸に手を当て、豊満な胸を私の背中に押し付けるように抱きついてくるのだ。
雪絵の額も同じように押し付けられているのを私の背中は感じ取る。
その感触はまともに画面を見れない雪絵の羞恥心を私に伝えてくれた。
画面は浴室の扉が開けられる場面へと変わる。
ゆっくりと開けられる扉。
一瞬にして画面は曇ったが、カメラのレンズをタオルで拭かられるとその室内を見ることが出来た。
広い浴室。
照明は薄暗く、浴槽から漏れるピンクや青へと変化するライトはラブホテルであることを私に意識させる。
そんな大きな浴槽で向かい合うように入っている雪絵と三河。
カメラが入ってくるのを見た雪絵はその浴槽に入ったまま両手で胸を覆い隠す。
そんな雪絵の行動を見て三河は止めようともせず、ただくすくすと笑うだけだ。
雪絵が他の男と風呂に入っている。
それは三河を選び、日にちを決め、雪絵を合わせた時点でそうなることはわかっていたことだ。
しかし、想像していたのと実際映像で見せられてしまうのでは全然違う。
画面の中の三河は、当たり前のように雪絵の裸を見て、当たり前のように雪絵に自分の裸を見せているのだ。
私達が住んでいるのはマンションである。
浴槽などそう大きなものではない。
雪絵と風呂に入るなど子供が出来てからなくなってしまったことだった。
そんな行為を三河と言う私が選んだ男は、行為の一つとしても数えないような当たり前の顔をしてやっているのだ。
そんな三河の表情を見ると私の中で敗北感や劣等感と言った不の感情が生まれてくる。
三河と2人で話し合ったときに、手が届かない存在と感じてしまった感情が私の中で強調されてしまっていく。
画面はまた突然に変わり泡に包まれた2人の身体を映し出す。
三河の股間が見事な大きさで勃起している様子も見せられる。
「さっ・・・・奥さん。下も洗ってくれるかな?」
向かい合っている雪絵と三河。
下を向いたりカメラの方を見たりと落ち着きがないのはもちろん雪絵の方だった。
「ほら奥さん・・・・旦那さんも奥さんが私のチンポを握るところをみたいはずだよ」
三河はわざとにその3文字の淫語を使う。
その言葉は、雪絵にそういうことを目的に来ていると意識させるには十分な言葉だった。
「ちゃんと握ってごらん・」
背中に手を回され少しだけ距離を縮められた雪絵は恐る恐ると言った動きで手を伸ばしていく。
雪絵の白い手とは対照的に、血管を浮き立たせている黒々とした陰茎。
ゆっくりと、だが確実に近づいていく白い手は、その黒い肉の棒へ触れてしまう。
下から指先だけで撫でるようなその手つき。
雪絵としてみれば微かに手を触れさせた程度なのかもしれない。
しかしその手の動きは男を喜ばせるのには十分な動き方となってしまった。
「そう・・・・最初はやさしく・・・・今度は握ってごらん」
ふ??っと大きく息をして言葉を掛ける三河も、その雪絵の手つきに気分を良くしてる証拠であった。
雪絵は三河から言われるまま手を開き、その手のひらに三河の陰茎を乗せるとぎゅっと握り締めた。
「そう・・・・動かしてごらん」
微かに動く雪絵の手。
「もっとだよ・・・・奥さん・・・・舌も出して・」
ほんの少しだけ舌先を出した雪絵の顔をカメラがアップにした。
そのアップにされた画面に三河の顔が入ってくると、出された雪絵の舌に吸い付いたのだ。
「んっ・・・・んくっ・・・・んぅ??・」
目を思い切り閉じ、苦しそうにしている雪絵の表情が画面から伝わってくる。
アップになっていた画面は徐々に引いていき、三河が雪絵の背に手を回して抱きしめている様子を私に見せた。
雪絵の舌を舐め、吸い付くように繰り返される卑猥な音。
その音は浴室という空間でさらに響くようになり、ヘッドフォンから私へと伝えてくる。
何度もそんな音を聞かせながらカメラは徐々に下がり、三河の股間部分を映し出す。
「あっ・・・・あぁ??・」
意識してなのか無意識なのでかはわからない。
ただわかっているのは、舌を吸われている雪絵の手は、力強く三河の股間を握り
三河を満足させようとしているようにしか見えない、愛撫をする手つきへと変わっていたのだ。
そんな私の漏らした声に反応したかのように、私のを握っている雪絵の手に力が入れられた。
その手は上下に動かされ、まるで画面と同じような動きになっている。
「あっ・・・・あまり・・・・動かすな・」
そう言うのが私には精一杯だった。
画面の中と同じような手つき。
この時の三河は、今私が感じているのとまったく同じものを感じていたはずだ。
同じ雪絵という女の手によって動かされているのである。
違いと言えばボディーソープの泡が付いているかいないか。そんな違いくらいだろう。
画面の中で長く続けられていたキスが終わる。
その終わったキスを合図とするように、三河の股間を握っていた雪絵の手も離れた。
「さぁ・・・・今度は立ち膝になってごらん。奥さん」
三河はまだ息の荒い雪絵の方に両手を乗せると、力を込めるように雪絵を立ち膝の体勢へと変えさせた。
「手だけじゃなく今度は・・・・その奥さんの大きなおっぱいで洗ってもらおうかな」
三河の言いたいこと、やらせたいことは私にしっかりと伝わった。
それは雪絵にとっても同じだろう。
「パイズリ・・・・知ってるよね?奥さん」
三河の声が浴室に響く。
何も返事をしない雪絵に対し、三河は車の中で見せた沈黙という演出をしてみせる。
全裸で立っている三河と、同じく全裸になり三河の前で膝を付いている雪絵。
暫く沈黙が続き気まずくなってきただろうと思えるタイミングでまた三河は声をかける。
「知ってるよね?奥さん」
三河の演出によって今度の雪絵は間を置くことなく頭を立てに振った。
答えなければいけない。黙っていても答えることになる。
そう考えさせる三河の沈黙という演出は、雪絵を相手に見事な効果を発揮していた。
「旦那さんにはしてあげたことあるんでしょ?」
頷く雪絵。
「最近は?」
今度は少し時間を開け、雪絵は首を横に振った。
その雪絵の答えは正直なものだった。
最近の私達はセックス自体回数が減っていたし
子供が出来てからは気になったりすることもあり時間をかける長い愛撫と言うのが減ってきていたのだ。
挿入という行為に対しての必要最小限に済ませる愛撫。
そんなのが最近の私達だったのだ。
「最近旦那さんにもしなくなったパイズリ・・・・それを見たら旦那さん興奮するんじゃないかな?それに旦那さんからも頼まれてるんですよ。胸の大きな奥さんが他の男にパイズリするところが見たいって」
その三河の言葉は嘘であった。
私が三河にお願いしたことと言えば、雪絵が嫌がらないことをしないと言うこと。
それと縛られている姿が見てみたいということだけだ。
しかしそんな三河の嘘に私は怒る気などない。
私がそんな怒るという感情にならないことなど三河は理解しているのだろう。
三河が今雪絵にさせようとしている行為は、私が見たくない行為であるはずがないのだ。
私に頼まれている。
その三河の嘘が雪絵の身体を動かさせたのだろう。
立ち膝になった体勢のまま一歩前に出たのだ。
雪絵の胸の高さに合わせて脚を広げるようにして少しだけ位置を低くさせる三河。
三河は両手を雪絵の乳房に当て、すでに固くなっている陰茎をその中心へと持っていった。
その陰茎が雪絵の胸元に当てられると、両手に力を入れ大きな乳房を寄せる。
「さあ・・・・奥さん。自分で持って・」
私の願いと聞いては雪絵は拒否するはずがない。
三河の手に変わり自分の手で重そうな乳房を支えながら寄せる。
雪絵の大きな胸は私の自慢でもあった。
結婚する前も、結婚してからも友人達に羨ましがられたものだ。
見てみたい、触れてみたい、挟まれてみたい。
そう想像したこともあるだろう友人達を前に、私だけがそれを許されていると優越感を感じたものだった。
しかし今はその自慢だった雪絵の胸で三河という私よりも一回り以上も上の男のモノを挟んでいるのである。
誇らしそうに雪絵を見下ろしている三河の表情。
そんな三河の前で膝を付き、自らの手、自らの胸で三河の陰茎を挟んでいる雪絵。
カメラはそんな雪絵の後方に移動した。
両手を胸に添え、隠すことが出来なくなった肉付きのいい尻を撮っていく。
そして後ろから見える雪絵の両肘が動き始めた様子も撮られていく。
その動きは豊満な胸を使い、三河の股間を扱き始めた雪絵の動きを私に伝えるのだ。
雪絵の後方から映しているカメラは三河の表情を正面から捕らえることになる。
横に張り出させた雪絵の両肘が動くたびに
「そう・・・・奥さん・・・・上手だ・」
と目を瞑り上を向いて恍惚の表情見せている。
私も当然雪絵の胸を堪能したことはある。
柔らかい乳房で包まれる感覚。なんとも言えない甘美な圧迫感。
私はそんな三河の表情を見るたびに、あの感覚を思い出してしまうのだ。
「雪絵・」
私は画面から目を離さないまま、トランクスの中に入れられている雪絵の手を引っ張り出した。
そして、その引っ張り出した手を引き、雪絵を私の正面に連れ動かしたのだ。
「あっ・」
雪絵は急に腕を引っ張られそんな声を漏らしたことだろう。
ベットの縁に座りながら見ていた私の正面に雪絵を座らせた。
きちんと正座をするように座る雪絵は私の顔を見上げている。
私はそんな雪絵のトレーナーと中に着ていたシャツを捲り上げ胸を露出させてしまった。
その行為はほとんど無意識だった。
画面の中で雪絵が他の男のモノを挟み込んでいることに嫉妬でもしたのだろうか?
理由はわからないが何故か私はそんな行動を取ってしまった。
目の前に露出させた雪絵の胸は、暗い部屋の中で着いているテレビの明かりが逆行になり、シルエットのように見える。
私はそんな雪絵に画面を見ながら手を伸ばした。
私の右手が雪絵の左胸を握る。
柔らかな感触。乳房の下に手を添えるとしっかりと伝わってくる重さ。
この今握っている乳房は数時間前、三河の陰茎を愛撫する為に使われていたものだ。
「いたっ・・・・い・」
雪絵が一瞬そんな表情を見せる。
私が画面を見て、三河の表情を見て思わず力を入れて握ってしまったらしいのだ。
「わ・・・・悪い・」
慌てて私は手を離した。
しかしそんな私に雪絵は怒るような仕草は見せない。
思わず力を入れてしまったことで、雪絵には私の興奮が伝わったのだろうか。
痛がった表情から笑顔を作り、私の膝に両手を乗せ、寄り添うように額も乗せるのだ。
意地らしいほど愛らしい雪絵の姿。
こんな感情は久しぶりだった。結婚当初、いやそれ以前に付き合い始めたばかりの時を思い出す。
こんな雪絵が私の願いとは言え、他の男に抱かれてきた。
そしてその様子をビデオと言うものを使って今私は見ている。
画面は雪絵の後方から三河の横へと移動して、その様子を見せていた。
三河の胸ほどの高さから見下ろすように撮るカメラ。
雪絵はそのカメラと逆の方向へと視線を落としたが、胸に添えた手の動きを止めることはなかった。
上下に動かす度に大きな胸の間から顔を出す三河の陰茎の先。
その陰茎はしっかりと大きな乳房に挟まれ、隙間のないほどの密着感で扱かれている。
「こんに気持ちいいパイズリ初めてだよ」
「奥さんのおっぱい最高だね・」
「上から見てるとやらしい格好だよ・・・・奥さん・」
腰を突き出すようにしている三河の声が所々に聞こえてくる。
そしてそれを撮っている岩本の鼻息も荒々しくなり、ヘッドフォンからその興奮を私に教えるのだ。
私は我慢できずに穿いていたものを脱ぎ捨ててしまった。
痛いほど勃起した私の股間を見て、雪絵は私の方を見上げる。
目が合い、私が少し腰を突き出すようにすると、何を望んでいるのか雪絵にはわかったのだろう。
露出させたままだった胸を私の股間へと寄せてきたのだ。
私がその胸の中心にそれを添えると、雪絵は画面の中の雪絵と同じように胸を寄せ、私のものを挟み込んだ。
「あぁ」
我ながら情けない声が漏れる。
Sと公言していた私が目の前でこんな声を上げるのを雪絵は初めて聞いた。
その初めて聞いた声で私の興奮は十分に伝わったのだろう。
ゆっくりと大きな乳房で私の股間を愛撫し始めたのだ。
「ほら奥さん・・・・もっと早く」
画面の中で三河がそう言うと雪絵の手が早まる。
私はそれに合わせるように雪絵の手を捕まえ、早く動かすように誘導するのだ。
画面の中と同じ動き。
今私が感じている感触をそのまま三河は感じていたのだ。
違うことといえば、時折笑顔を見せて顔を上げる仕草と、恥ずかしそうに顔を背けている雪絵の反応くらいだろう。
長いパイズリと言う行為の映像を見せられる。
三河としても、雪絵の胸を初めて見た時からやらせたかった行為のひとつだったのだろう。
必要以上に雪絵の胸を楽しみ、その様子を見せてくる。
画面はそんな長かった行為を突然打ち切らせたように切り替わった。
それを合図に私は雪絵の頭をぽんぽんと優しく叩く。
その合図で続けられていた胸を使っての愛撫が終えられた。
次に映し出されたのは部屋の中。
あれから浴室でどんな行為があったのか?
そんなことを考えてしまうが、それよりもこれからどんな物を見せられるのかと言う興味が勝っていた。
裸で立っている雪絵。
微かに濡れている髪以外は綺麗に拭かれていた。
表情はすでに艶やかで、見せられていた映像以外の何かがあったことを想像させる。
「さぁ・・・・奥さん。実は旦那さんからお願いされていたことがもう一つあります」
声を掛けながら雪絵1人で映っていた画面に入ってくる三河。
その手には赤色に染められた麻縄が握られていた。
さすがにそれを見て驚いたのか雪絵は後ずさりするように一歩、二歩と後ろに下がる。
雪絵は縛られたことがないわけではない。
私がSだと雪絵に告白した時に、雪絵は出来る限り私の要求に応えてきてくれていた。
私も雪絵の身体を縛ったことがあるのだ。
しかしそれは素人が扱いやすい綿ロープで、本格的な麻縄を見るのは雪絵にとって初めてだったに違いない。
「ほ・・・・本当に頼まれたんですか?」
恐る恐る聞き返す雪絵の声がヘッドフォンから聞こえてくる。
「えぇ本当です。私が旦那さんに何か希望はありますか?と聞いたときに答えてくれました。
もちろん奥さんが嫌がることをしないって言う約束を破るつもりはありません。
乱暴なことはしませんよ。ただ奥さんが旦那さん以外の男に縄をかけられる姿を見せてあげたいだけです」
三河はそう言いながら雪絵に近づき後ろに立った。
後ろから両肩に手を乗せ
「旦那さんを喜ばせて上げましょうよ・」
そう言って耳に息を吹きかけるのだ。
くすぐったそうに首を傾げる雪絵に何度も同じ行為を繰り返す。
そして肩に乗せていた両手をわきの下へと移動させ、ぎゅっと両の乳房を鷲掴みにした。
「うっ・・・・んっ・」
痛そうな声ではない。明らかに艶のある雪絵の声だった。
下から揉み上げるようにしがなら
「いいですね?奥さん。縛りますよ?」
と言う言葉を何度もかける。
しかし唇を噛み
、鼻から甘い息を漏らすくらいで雪絵から回答は出されない。
そんな雪絵の反応を見た三河は
「いいですね?」
と再度声を掛けて乳首を摘み上げたのだ。
「ひっ・・・・は・・・・はいっ・」
もともと私
にはSと言う性癖があった。
ビデオを見てから雪絵は大人しそうにただ首を縦に振る返事を繰り返していた。
しかしこの悲鳴にも似たはっきりとした雪絵の返事は、今まで以上に私を興奮させるものだった。
そ
んな画面の中の雪絵の表情と今私の目の前にいる雪絵の表情を見比べる。
先ほどまでと違い、私の方に身体を向け寄り添うようにしている雪絵には画面の様子は見えていない。
画面の中で何がおきているのか知らないのだ。
私は乳首を摘み上げられた表情とは対照的な笑顔を見せる雪絵の髪を撫でるのだ。
画面の中の雪絵はただ黙って手を後ろに組み、三河のされるがままになっていた。
両手を背中で交差し、それを一つに束ねられる。
そこから伸びる縄を胸の上に回し、また背中へと回してくる。
そしてさらにまた胸の下へと回して行き、後ろで束ねるのだ。
長さの余っていた縄を今度は首元から胸へと回し、胸の下に回していた縄を引っ張り上げるようにする。
後手縛り、胸縛り、と言われる縛り方だった。
柔らかな肌に食い込むほどきつく縛られた縄は、大きな胸をさらに強調するように絞り上げている。
「よし・・・大人しくしててくれたから綺麗に出来たよ・・・・奥さん」
そう言って三河が離れると、画面の中には1人縛られ立っている雪絵だけが映された。
カメラはうつむき加減の雪絵の顔を映し、絞り上げられた胸を撮る。
360度周るように移動しながら腕に食い込んだ縄や、しっかりと縛れている手首も撮っていくのだ。
綿ロープではなく、麻縄で食い込むように縛られた雪絵。
当然見るのは初めての光景だ。
それも私以外の男に縛れるなんて状況など尚更だった。
私が頭を下げて三河に頼んだこととは言えなんと卑猥な姿だろうか。
後ろ手に縛られた雪絵は隠すと言う唯一の抵抗手段を奪われてしまっているのだ。
誰もが好奇の目で見た大きな胸。
それに比例するように、雪絵自身コンプレックスにさえなっていた大きな乳輪。
他の男が決して見ることは出来ない勃起させた乳首。
水着を着ていた頃でさえ処理などほとんどしなかったであろう薄めの淫毛。
肉付きのいい大きなヒップ。
すべてが隠すことも許されずカメラに収められていくのだ。
「雪絵・・・・縛られたんだな・」
ぼそっと呟いた私の声に反応して雪絵はテレビの方に振り向いた。
振り向いた時に映されていたのは、薄い陰毛からワレメの長さが見えてしまうのではないと言うほどのアップだった。
それを見て、また慌てたように私の方へと向き直り、むき出しになった私の股間へと顔を埋める様にして抱きついてきた。
私は股間に雪絵の顔が当たっている感触を感じながら
「いいんだ雪絵・・・・本当に俺が三河さんに頼んだことなんだ・」
そう言って髪を撫でるのだ。
後ろ手に縛られた雪絵を舐めまわすように撮り終えた後、三河はその画面に入ってきた。
斜め下の床を見つめるように顔を上げない雪絵の腰に三河は手を回す。
雪絵はびくっと一瞬身体を硬直させるのだが、逃げるような素振りなどは見せなかった。
そんな雪絵を三河は腰に回した手に力を入れ引き寄せる。
「奥さん・」
そう呟いた後耳元に顔を近づけ何か声をかけているようだった。
小さな声で囁いているのだろう。私がしているヘッドフォンからはそんな三河の声は聞こえない。
しかし何を呟いたのかは想像が出来た。
何故なら囁かれた後、雪絵は徐々に脚を広げていったのだ。
立ったままゆっくりと広げて行き、その動きが止まるたびに雪絵の耳元で囁く。
そうするとまた雪絵は広げていく脚の動きを再開させる。
そんなやり取りが数回続き、結局雪絵は肩幅の倍以上もあるのではと思わせるほどに脚を開いてしまったのだ。
「そう・・・・いい子だよ・」
三河はそう言って腰に回していた手を下に下ろしていく。
正面から映しているカメラでは、手がどこに添えられているのかなど見えるわけがない。
しかし手のひらが見えていなくてもその場所は想像出来るもである。
三河の下げていく手の動きが止められたのは雪絵のヒップの高さ。
それは間違いないだろう。手のひらが見えなくても、見えている肩の動きで撫で回してるのは伝わってくる。
そして
「奥さん・・・・力を抜いて・・・・言う通りにしてね・」
そう言って手に力を入れて押し始めるような仕草をして見せたのだ。
その力に逆らおうとしなかった雪絵の腰は前に突き出される格好になってしまう。
この時雪絵は自分がどんな格好になっているか、どんな風に見えているのかなど気づいていなかったのだろう。
倒れないようにバランスを取ったその体勢は、大きく脚を開き、腰を前に突き出す格好で蟹股のようになってしまっていたのだ。
恥ずかしすぎる姿。
そんな格好にされた雪絵にカメラは近づいてく。
「旦那さんご覧になってますか?実は私達はまだ奥さんのここをじっくりと拝見させて頂いてません」
三河は画面の中から私に言葉を掛けると、ヒップを撫で回していた手を奥へと進め、雪絵の秘所に触れるのだ。
「ふぅっ・・・・ん・」
雪絵の声が微かに漏れてくる。
「いっぱい濡れてますよ旦那さん」
私に話しかける言葉は当然雪絵にも聞こえている。
濡らしてしまっていると言う事実を口に出され大きく首を振る様子を映し出す。
「濡れやすいんですね・」
三河はそう言って笑顔を見せるとその続きの言葉を雪絵の方へ顔を向けて続ける。
「奥さんのオマンコ・」
自分の秘所を隠語である4文字の言葉で言われ雪絵は肌を赤く染めた。
そしてまたも大きく首を横に振る。
その姿・・・反応は十分に雪絵の恥ずかしさを画面から伝えてくれる。
しかしそんな恥ずかしさを伝えている雪絵も脚を閉じようとはしなかった。
このビデオを見るであろう私の為だろうか?
それともその恥ずかしさに興奮を覚えてしまっているのだろうか?
それは雪絵に直接聞かなければわからないことだし、もし聞いても雪絵自身答えがわからないかもしれない。
しかし恥ずかしく広げられた脚を閉じなかったと言うのは事実である。
「では・・・・拝見させて頂きますよ・」
雪絵の秘所を触っていた手を離し、三河は雪絵の正面にしゃがみ込んだ。
そして広げられた脚の間に顔を入れるようにして覗き込むのだ。
「あぁぁ」
一切身体に触れられていないはずの雪絵から震える声が漏れる。
「いいオマンコだ・」
覗き込んでいる三河からそう言われても同じ声を漏らした。
そんな雪絵の反応を聞きながら三河はどんな表情をしているのだろうか?
見ようと思えばいつでも見ることが出来た雪絵の秘所。
それを自分を焦らすように三河は見ることをしなかったのだ。
無表情なわけはないであろう。
私の頭の中にはあの常に紳士的態度を崩さなかった三河のにやけた笑顔が浮かんできた。
「それじゃ・・・・旦那さん以外の男に縛られて覗き込まれた奥さんがどんな反応をしてしまっているか・・・・
旦那さんにもご覧になって頂きましょう」
私もカメラマンである岩本も見ることが出来なく
1人で雪絵のそこを堪能していた三河は振り向いてカメラに向かって手招きをする。
そして雪絵の後ろへと移動し、雪絵の身体を倒れないように支えると、さらに腰を前に突き出すように押し出したのだ。
その開けられたスペースにカメラを持った岩本が潜り込んでいく。
画面は陰毛からそのドテをなぞる様に奥へと進んでいく様子が映し出す。
「もう・・・・こんなに・」
私が漏らした声とヘッドフォンから漏れる岩本の声が重なった。
画面いっぱいに映し出された雪絵のそこは
肉厚の小陰唇や大陰唇をぬめりのある液体が光らせている。
さらにはその肉厚のワレメの中に納まりきらなかったのだろう。
先ほどまで閉じられていた内股にまでその痕跡が見られたのだ。
雪絵は特別Mと言うわけではない。
私の希望通り縛らせてくれることもあったが、それは私が望むからであって決して雪絵の希望ではなかったのだ。
縛られたからと言ってここまで濡らしてしまう雪絵の姿など見たことのないものだった。
私以外の男に縛られ、撮影までされているという異常な空間がそういう反応をさせたのだろうか?
少なくても貸し出されたと言うこの状況で雪絵の身体は拒否の反応を示さなかったのである。
「すごいですよね?」
雪絵のその部分だけ映している画面から三河のそんな声が聞こえてくる。
そして大きくそこを映している画面に三河の両手が入ってくるのだ。
その両手は両脇から液体を反射させている大陰唇へと添えられる。
「いやぁ・」
小さな雪絵の声が何をされそうなのか理解していることを私に教えてくれる。
そしてその雪絵の想像通りその手は左右へと広げられるのだ。
小さなテレビとは言ってもこれでけアップで撮られ広げられてしまったのである。
紫色に染められている小陰唇と比べ、まだピンク色をさせている肉の壁が現れる。
そこからはしっかりと尿道口まで確認出来るほどになってしまっているのだ。
「あぁ・・・・いい匂いだ・」
岩本の声が聞こえてきた。
これだけ近寄って撮っているのだからその匂いは岩本に届いてしまったのだろう。
もともと雪絵の愛液は匂いのきつい方ではない。
しかしこれだけ近づき、これだけの量だとその薄いはずの匂いはしっかりと岩本に届けられてしまったようだ。
雪絵のそんな反応を見てしまうと私の股間も痛いほど反応してしまっていた。
そんな私のモノに頬を着ける様に寄り添っている雪絵の頭に手を掛ける。
しかし先ほどまでとは違い雪絵は顔を上げなかった。
「雪絵・」
小さな声を掛けるが反応がない。
無理もない。私が今見ているビデオは今日雪絵が体験してきていることなのだ。
まだすべて見てないとは言え、肉体的にもハードな一日だったのは想像出来る。
9時に待ち合わせて3時に帰宅。
すべてがホテルの中だったわけではないが、ほとんどの時間は三河のセックスの相手をしてきているのだ。
私は雪絵を動かさないように近くにあった布団を手に取ると、それを雪絵にかけてやった。
「何時間も相手をしてきたんだもんな・・・・疲れるよな?」
私は小さな声で雪絵に声をかけ頭を撫でた。
しかし相手をしてきたから疲れたと言うわけではなかった。
雪絵にとって初めての体験が身体を疲れさせていたのだ。
私はそれをこの後見せられることになる。
画面は先ほどと同じように脚を開いて立っている雪絵を映していた。
カメラは雪絵の股間から離れたのかその姿全体を確認できる。
三河はそんな雪絵の斜め前方にしゃがみ込み左腕で雪絵の右の太ももをしっかりと巻きつかせるように掴んだ。
そして残りの右手は人差し指と中指を立てるようにしてカメラに向けられる。
「指入れ・・・・いいですよね?旦那さん」
三河は私に問いかけてくる。
当然返事など出来るはずのない私は、そう言ってその指を雪絵の膣口に当てられるのを見ることしか出来ない。
びくっと動く雪絵の身体を、太ももにしっかりと回した左手で押さえつける。
押さえつけると言っても、雪絵は逃げようと思えば逃げれる体勢だ。
「奥さん・・・・入れますよ?」
そんな三河の声に嫌がる様子も見せていない。
三河はグチョグチョに濡れた雪絵の膣へその指を挿入し始める。
「はぅっ・」
小さな声を漏らしながら雪絵の腰が動いた。
ほとんど愛撫など受けていないはずの雪絵のそこは、驚くほどスムーズにその指の進入を許していく。
「んっ・・・・ぅ・」
雪絵らしい鼻から漏らしたような小さな声。
それは妻ではなく、女としての反応だった。
そんな反応を楽しむようにゆっくりと挿入していた指は完全に雪絵の膣へ飲み込まれた。
三河はその指を前後へと動かし始める。
「やっ・・・・うっ・・・・ん・」
雪絵は腰を後ろに引き、三河に持たれかかるように前屈みになるがその手の動きはやめようとしない。
「あっ・・・・はぁっ・」
カメラはそんな反応を見せる雪絵の表情や、動かされている三河の右手
さらには小刻みに身体を震わせ、それに釣られるようにして揺らしている大きな乳房を撮っていく。
何度も繰り返されるその行為。
三河の手の動きが止められ、また早められたりを繰り返す。
その度に雪絵の身体はビクビクと反応して見せるのだ。
しつこい程に続けられるその行為は、三河の身体に滲む汗が長い時間続けられていることを物語っていた。
「あっ・・・・あぁっ・」
何度も指で膣内をかき回され、雪絵の漏れる声は鼻から口へと変わってくる。
私はその反応でさえ驚いた。
もちろん私も聞いたことがない声と言う訳ではないのだが、数多く聞いた声と言う訳でもない。
「やっ・・・・あっぁ・」
そしてその口から漏れる声は次第に大きくなっていくのだ。
私はこの時確実に三河に対して嫉妬心を感じていた。
ペニスを挿入したわけでもない。
ただ指を入れ、当然私も雪絵にしたことがある指入れと言う行為だけでこの声を漏らさせたのだ。
そんな雪絵の反応に対し三河の手の動きは早められていく。
「ダメっ・・・・いやっ・」
崩れ落ちそうになる雪絵の身体を、太ももに回した左手と身体で支え、乱暴すぎるのではないかと思えるくらい動きを早められる。
「ああぁ・・・・だめぇっ・」
激しく動かされているその膣口から、ビチャビチャやグチュグチュと表現されるような卑猥な男が聞こえてくる。
「あああぁぁぁぁやめてぇっぇぇぇ」
すでに漏らしていた声は泣き声のような悲鳴へと変わっていた。
ガクガクと震え始める身体。
三河は尚もその震えを押さえつけるように回した手に力を入れ、膣内の肉の壁を擦り上げていく。
「やめてぇぇ・・・・やめてぇェェェ」
雪絵の鳴き声にも似たそのやめてと言う声が痛いくらい私の耳に響いた。
「ほ・・・・ほら奥さん。素直になっていいんだよ」
身体に汗を滲ませながら三河は尚もその動きを早めていく。
「やめてっ・・・・壊れる・・・・こわれるぅ・」
壊れる。それは雪絵が時々漏らす声だった。
私は以前雪絵が絶頂を向かえた後、挿入している腰の動きをわざとに早めたりしたものだ。
その時に途切れ途切れの声でそう呟くように漏らすことがあるのだ。
イったばかり、そしてその最中に膣内を擦られている時に見せていた反応だ。
もう少しでイってしまうのか?
そう思ったのだが、それはただの絶頂ではなかったのだ。
「雪絵・・・・お前・・・・そんな・」
私は今まで見たこともない雪絵の姿を見てしまったのだ。
「あ゛ぁぁぁやめてぇぇぇぇ」
グチャグチャと音を鳴らしていたその部分から透明の液体が前方に向かって飛ばされたのである。
その液体は
「すげぇ・・・奥さん潮噴いちゃったよ・」
岩本のそんな声が聞こえなくても十分理解出来るものだった。
三河はそんな雪絵を見ても手を動かすことを止めようとしない。
「やめてぇぇぇ・・・・やめてぇぇぇ」
そう何度も泣き叫びながら雪絵は拭き続ける潮を止めることは出来なかった。
「ほらっ・・・・奥さん・・・・こんなに・」
飛び出る液体が止まるまで三河は手の動きを止めようとしない。
「やァァめぇぇてぇぇ・」
ついには本当に泣き出してしまったかのような声を上げ、その噴出してくる液体は収まったのだ。
「奥さん・・・・こんなにホテルのカーペット汚しちゃったよ・」
拭き続けた潮が止まると三河の指が抜かれる。
カメラは濡らしたそのカーペットを映し、信じられないような量の液体が飛ばされたことを私に伝えてきた。
三河は前に倒れこむ雪絵の身体を支えながらゆっくりとその場を離れる。
膝を付き倒れこんで雪絵は両腕を後ろに縛られたまま額を床へと付けた。
その格好はヒップを高く上げ、バックからの挿入を待っている姿にも似ていた。
「旦那さん・・・・奥さんからはやめてって言われましたが・・・・今回のは大丈夫ですよね?」
三河が私に話しかけてくる。
今雪絵が叫んだやめてという言葉は私が三河に話した、雪絵が嫌がることはしないと言う意味のものではないだろう。
それを証拠に今日雪絵は笑顔で帰ってきて、私とさっきまでこのビデオを見てたのである。
「奥さんって潮噴いちゃうんですね・」
その何気ない三河の言葉が私の心にズキっと響く。
雪絵が潮を噴いてしまった経験など聞いたこともないし、私もそんな姿を見た事がない。
おそらく初めての経験だったであろう。
しかし三河は雪絵が初めての体験だと言う事は知らないのだ。
「見てくださいよこの手・・・・奥さんのお潮でべちゃべちゃです」
そう言って笑う三河の顔は、私には何故か誇らしげに見せている表情にも見えた。
私はそんな雪絵の姿を見せてくれた三河をどう感じているのだろう。
嫉妬心はあっても怒りなど少しもない。
私が選んだ相手に雪絵を任せたのだ。
そんな相手が私の想像以上のものを見せてくれている。
私は股間に雪絵の頬の感触を感じながらさらに硬くしていってしまうのだ。
潮まで噴き倒れこんだ雪絵の身体は小刻みに震え、痙攣しているようにも見えた。
カメラはそんな雪絵の後方へと回ると、高く上げられたそこにレンズを向けるのだ。
私がこうやって雪絵に頼むまで、雪絵は私以外の男に見せることなどないと考えていただろう。
そんな見ることが出来ないはずだった両の穴を、カメラのレンズ越しに岩本が見ているのだ。
「奥さんの穴・・・・どっちもひくひくしてますよ」
気を失ってしまっているのだろうか?
岩本のそんな言葉にも雪絵は反応する様子を見せなかった。
それを知ってなのか、三河は肉つきのいい2つの尻肉を掴み左右に広げてみせる。
雪絵が嫌がることはしない。その約束だった。
しかし今雪絵が気を失ってしまっているのなら拒否が出来ない状態だ。
力を込め、左右に大きく開き肛門までカメラに晒そうとも雪絵は拒否をしていないことになる。
「見てください旦那さん・・・・奥さんのお尻の穴ですよ。こんなに開いて見た事ありましたか?」
ヘッドフォンから聞こえるのと同時に、画面はそこをアップに映し出した。
私も雪絵のそこを見たことがないわけではない。
広げて見た事もあった。
しかし、他の男の手で広げられ、画面を通してそこを見るなんてことは初めての経験だ。
悔しいのか?嬉しいのか?
私は言いようのない感情に胸を押しつぶされそうになる。
画面はそんな雪絵の恥ずかしい穴を晒していた映像から、縄も解かれソファーに座っている雪絵を映していた。
Gカップの豊満すぎる胸の上下や、柔らかそうな二の腕に先ほどまで食い込んでた縄の形跡が見て取れる。
「どうですか?奥さん。初めてこんな経験をしてみて」
どうやら一休みと言った所であろうか?
はにかむ様にして見せる雪絵の笑顔からは、先ほど恥ずかしい程に広げられ、
穴をカメラに晒されてしまったなど理解してない様子が伝わってくる。
「どうって言われても・」
雪絵はまた髪を弄る緊張を伝える癖を繰り返していた。
カメラは座っている雪絵の胸や閉じられた脚から微かに見える陰毛などを確実に捕らえていく。
雪絵が何かを話そうとする度に顔に向ける動きも忘れなかった。
「旦那さんに頼まれたから仕方なくですか?」
「正直に言えば・・・・そうですね・」
決して雪絵が望んでやったわけではない。
それは私にも分かっていた。
しかし改めて雪絵の口からそう聞かされるとなんだか胸が重たくなってくる。
「でも・・・・旦那さんが喜んでくれるのはわかってるんでしょう?」
「・・・・」
暫く無言を続けた後雪絵は黙って頷く。
「旦那さんが喜ぶ為にって・・・・いい奥さんですね」
三河の話し方は私と初めて会った時の紳士過ぎるほどの声色だった。
乱暴なことをされることはない。
そう雪絵も感じているのだろう。
緊張した様子や、困った表情を見せているが、決して強張った表情を見せることはないのだ。
「でも・・・・正直どうですか?旦那さんの為って言っても他の男とするのが気持ちいいなんて思ったりしませんか?」
返事に困る雪絵は口元だけ緩めて首を傾げて見せる。
その仕草を何度も見せるだけで雪絵は口を開いて答えようとしない。
「ねぇ奥さん・・・・どうなんですか?」
そんな雪絵を見て、まるでAVのインタビューの様に1人画面に映り、受け答えしていた画面に三河の姿も入ってきた。
そして三河は雪絵の隣に座り、背中に手を回していく。
やがてその手中に回した手は、雪絵の脇の下から現れ大きな乳房を鷲掴みにした。
胸を掴まれた雪絵はそのまま下を向き、三河の手を払おうとはしない。
力を込められた指は大きな乳房に埋まるように沈められていく。
「んっ・」
微かにそんな声を漏らして雪絵は三河の方へ顔を向けた。
しっかりと雪絵の背中に手を回している三河の顔は、雪絵が向けたすぐ近くにある。
「奥さん・・・・旦那さん以外の男とこんなことして・・・・気持ちいいんだよね?
旦那さんがこのビデオ見るから答えずらいのかな?でもね・・・・
奥さんが嫌がらないで、気持ちよく他の人にされたって方が旦那さん喜ぶと思うよ?違うかな?」
他の男にこの様なことをされ、感じてしまうことは悪いことではない。
そう諭すように三河は雪絵に言葉をかける。
「さっきなんかお潮まで噴いちゃったじゃない・」
「ああぁぁ??・」
胸をもまれ続け感じて声が漏れたのか?それとも潮を噴かされたことを思い出して漏らした声なのか?
雪絵は三河の顔に向けていた視線を下に落として思わず三河の肩に顔を埋めてしまった。
その姿はまるで背中から手を回し、胸を揉まれながら三河に寄り添っているように見える。
今私の股間部分で寄り添うように眠っている雪絵と同じように。
「ほら奥さん・・・・ちゃんと顔を上げてごらん」
そう言ってもう片方の手を雪絵の顎に添えると上を向かせた。
「気持ちいいんだよね?お潮まで噴いちゃって気持ちよかったんだよね?
目を瞑ってごらん・・・・奥さん・・・・こうやって旦那さん以外の男にされて気持ちいいって思ったなら舌を出してみて」
顎に手を添えられたまま雪絵は目を瞑った。
それは先ほど初めての経験となる潮を噴かされたと言う相手の顔を、間近で凝視出来なったと言う理由もあるのかもしれない。
どちらにしても雪絵は三河の言葉に素直に従い目を閉じたのだ。
「さあ・・・・どっちかな・・・・奥さん」
閉じられた目にぎゅっと力が入れられる。そして
「はぁっ・・・・あぁ・」
と甘い声を漏らしながら口を開くと、その間から震える舌が出されたのだ。
「もっと出してごらん・」
震えたままの舌をさらに伸ばしていく。
雪絵は私の妻だ。
何度このビデオを見ながら心の中で呟いたことだろう。
雪絵が私の為に三河に会ってくれたと言う事は十分に理解している。
雪絵が三河に惚れ、身体を許しているわけではないことも理解している。
しかし、画面で見る雪絵は完全に私の妻から三河の女になってしまったように見えるのだ。
笑顔で帰宅し、今私に寄り添っている雪絵を見れば、雪絵にそんな気がなかったのは分かる。
それでも私は狂いそうになる嫉妬の目で画面の三河を見ているのだ。
画面の中の三河は伸ばされた雪絵の舌に自分の舌を絡ませていく。
さらに吸い付くようにしては、自分の口内に雪絵の舌を入れさせるのだ。
ヌチャっ・・・・クチャッ・・・・
そんな音が聞こえてくる。
顎に添えられていた手を離しても雪絵がその吸い込まれる舌を逃そうとはしなかった。
三河はその顎から離した手で雪絵の手を掴むと、自らの股間へと導く。
その三河の手に従うように雪絵の手は力なく股間へと近づけられていった。
そして雪絵の白い手は、使い込まれたのを主張でもしているかの様に黒く染まった三河の陰茎に触れたのだ。
「はぁっ・・・・奥さん・・・・握ってごらん」
三河はそう言い終るとまたも雪絵の舌に吸い付く。
「うっ・・・・うぅっ・」
口をふさがれ続け苦しくなってきたのか、雪絵はそんな声を漏らしながらも言われるまま握ってしまうのだ。
まるで連動でもしているかのように見える三河と雪絵の手。
三河が乳房の中に指を埋めるように力を入れると、雪絵も力を入れて握る。
三河が下から持ち上げるように揉み始めると、その雪絵の握っている手も上下に動かされた。
そして大きく揺らすように揉むと、同じように大きく上下にさせるのだ。
「はぁ・・・・はあぁ・・・・奥さん・・・・いいよ・」
「はあぁ・・・・はあ・」
唇を離した2人は同じように息を切らしながらも手の動きは止めていない。
「そのまま・・・・はぁはぁ・・・続けて・」
三河はそう言って雪絵の乳房を揉んでいた手を離していく。
離された手は雪絵の頭部に乗せられ髪を撫でるのだ。
雪絵は三河に頭を撫でられ抱き寄せられながら陰茎を扱くという格好になってしまった。
三河を満足させるように動かされていた手はそのまま上下運動を繰り返している。
「奥さんの手気持ちいいよ・」
三河のそんな言葉を聞いてカメラは股間をアップに映し出した。
黒々とした陰茎に巻かれる雪絵の白い手。
握られ、上下運動を繰り返されながらその先からは透明な液体が漏れ始めていた。
そしてカメラはまた2人の姿を映すようにひいていく。
「あぁ・・・・いいよ・」
雪絵の頭を撫でながら三河は大きく脚を開き、ソファーに背を持たれかけた。
言葉は悪いかもしれないが、踏ん反り返る。そんな格好だ。
そんな格好の三河に雪絵は抱き寄せられながら陰茎を扱いている。
そして雪絵は顔をその扱いている肉の棒へと唇を近づけていくのだ。
その行動は雪絵からのものではない。
頭に乗せられた三河の手がそうさせているものだった。
しかしその力に逆らおうとしない雪絵の唇は、簡単にそれに近づいていく。
後数センチ。そんなところで近づけられる動きは止まった。
「舌を出して・・・・奥さん舐めてごらん」
雪絵の手に握られ、その先はしっかりと唇に向けられている。
舌を出して舐めると言う事は、その先から出た液体を舐めると言うことだった。
付き合ったことのある男としか経験のない雪絵は、好きな男以外の陰茎など汚らしいものと思ったこともあっただろう。
その雪絵が汚らしいと思っていた陰茎から出る液体を舐めようとしているのだ。
それも私よりも一回り以上も年上の男のをだ。
本当に舐められるのか?
私の為に頑張ってくれてるとは言え出来ないのではないだろうかと思っていた。
こうやって雪絵を他の男に抱かせると決めた時も、嫌がるとすればフェラチオだろうと思っていたのだ。
しかし潮まで噴かされ、苦しくなるほど唇をふさがれ続けた雪絵はまるで催眠術にでも掛かっているかのように従っていく。
目を閉じたままの雪絵。
どれくらい舌を伸ばせばそれに触れるかというのは、なんとなくと言う位しかわかっていないだろう。
震える唇が開かれ、その距離を確かめるようにゆっくりと舌が出てくる。
「おぉっう・・・・奥さん・・・・舐めれたね・」
三河もひょっとしたらフェラチオは拒否されるかもしれないと思っていたのかもしれない。
喜んでいるようななんとも言えない声を上げたのだ。
三河の陰茎に触れた舌はしっかりと伸ばされ、その舌先が液体を漏らし続けている口に触れられる。
まさに寸分の狂いもなくと言った感じでその鈴口を塞ぐ格好になっているのだ。
「舌動かして・」
その先に当てられた舌は前後・・・左右。そして回すようにと動かされる。
その度に三河の陰茎から漏れる液体がその先で伸ばされていく様子が見えた。
「さあ・・・・口に含んでみようか・」
三河は雪絵の頭に乗せていた手に力を入れて行く。
「ぐぅっ・・・・うっ・」
雪絵は少しずつ口内へ入れられていく陰茎を感じながら声を漏らす。
「はあぁ・・・奥さんの口の中は温かくて気持ちいよ・」
雪絵の頭を押していた手は、勃起させた肉の棒を三分の二程咥えさせたところで離された。
そして離した手をソファーの背の上に掛けるのだ。
ソファーに座り、両手をその背に掛け、両足を開いたまま踏ん反り返る。
そんな三河の股間に顔を寄せて肉の棒をくわえ込む妻の雪絵。
フェラチオは拒否するだとうと持っていた私にとって、信じられない程卑猥な姿を画面で見せられているのだ、
ソファーの背に両手を掛け、踏ん反り返るように全裸で脚を開いて座っている三河。
その横に同じく全裸で座っている雪絵は、そんな三河の股間に顔を近づけ、黒く染まった陰茎を口に含んでいる。
「ほら・・・・もっと顔をよく見えるように・」
そう言って三河が垂れ下がり、恥ずかしい顔をした雪絵の顔を隠そうとする髪を掻き揚げる。
「んっんぅ・」
今日初めて会った男の陰茎を咥えている顔をビデオに納められるのに抵抗を感じたのだろう。
雪絵は小さく顔を横に振ってみせたのだ。
しかし、妻・・・母と言う立場から女という立場に戻された雪絵は咥えているものを離そうとしない。
カメラはそんな雪絵の口元をアップにしていった。
「奥さん・・・・咥えたままだよ・・・・ゆっくり上下に動いてごらん」
三河のそんな言葉に雪絵は目をぎゅっと強く瞑りながらも従う。
黒々とした陰茎の根元を手で握り、隙間がない程密着させた唇でそれを愛撫していく。
亀頭部分は完全に口の中に納まり、時折見え隠れする陰茎部分は唾液で濡れ光っている。
「いいよ・・・・今度はもっと動いてみようか・・・・いつも旦那さんの舐めてるようにしてごらん」
フェラチオは断られるかもしれない。
そう思っていただろう三河は満足そうな声を上げながら指示していく。
それは50代を目前としている年齢とは思えない程固く、そそり立った陰茎を見てもわかることだった。
「奥さん美味しそうに咥えてますよ・・・・旦那さん・」
私の感情を煽るような岩本の声が聞こえてくる。
その言葉に私の胸はしっかりと押し付けられるような嫉妬感でいっぱいになるのだ。
「チンポ咥えながら濡らしちゃったりしてるのかな・・・・こんな巨乳でやらしい身体してるんですからね・・・・やらしい身体はやらしい反応してるんでしょうね・」
カメラを構えている岩本の囁く声は、雪絵には聞こえない程度の大きさの声も入っている。
その言葉は私だけに向けられた言葉。
ただひたすらに私の嫉妬心を掻き立てるための言葉だった。
雪絵はそんなことを言われているとは知らず三河の陰茎を口で愛撫し続ける。
いつも通り。そう言われた通り私にフェラチオする時と同じ動きを繰り返しているのだ。
根元に添えられた手を小さく上下に動かしながら、密着させた唇で扱き上げる。
下を向き、口をふさがれ続け軽い酸欠状態になっているかのように顔を赤くさせていても、それを口の中に収め続けるのだ。
夜の生活でも健気に私の言うとおりにしていた雪絵は、フェラチオも私が止めていいと言うまで続けた。
性癖と言うのではない。元もとある雪絵の性格がそうさせているのだろう。
舐めて欲しいと言われ、舐め始めると自分から止めると言う事はしなかった。
過去の性体験など今まで詳しく聞いたことがない。
しかし、私以外の相手でもそうであっただろうと簡単に想像できる。
「あぁ・・・・いいよ・・・・これがいつも旦那さんにして上げてるフェラチオなのかな?」
そう言われ三河に髪を撫でられた雪絵は、口内からその肉の棒を抜くと小さく頷いた。
「はぁ・・・・はぁ・」
雪絵の息切れした吐息交じりの声がヘッドフォンから聞こえてくる。
「もっとやらしい舐め方・・・・奥さんは知ってるかな?」
雪絵はすぐに首を横に振る。
「もっとやらしい・・・・気持ちいい舐め方知りたくないかな?帰って旦那さんにしてあげたら喜ぶと思うよ」
そう言われると首を振るだけの返事をしていた雪絵は動かなくなってしまった。
私が喜ぶかもしれない。そう悩んでいるのだろうか?
教えられると言う事は私にしてきた以上の愛撫を私よりも先に三河にしなければいけないと言う背徳感だろうか?
雪絵は三河の陰茎を握り締めたまま目線を床に向け、落ち着きなさそうにその視線を動かしている。
私は今まで雪絵のフェラチオには満足していた。
温かい口内。しっかりと絡みつくように密着させる柔らかい唇。
それだけで私は雪絵の口内へと射精することもあった。
上手い下手で言うのは野暮なのかもしれない。
しかしそんな言葉を使ってもいいのなら、雪絵のフェラチオは決して下手な方ではない。
今まで私が付き合ってきた中で一番とまで言わない。
それでも十分満足できるものなのだ。
「さあ・・・・どうかな?奥さん。旦那さんが喜ぶ為にってこんなことまでしてくれてる奥さんだ・・・・
帰って旦那さんの舐めて喜ぶ顔を想像すると・・・・ほら・・・・やってみたくなってこないかい?
もちろん奥さんが嫌なら構わないんだよ。どうしますか?」
暫く考える雪絵。画面はそんな雪絵の表情をアップで映し出す。もちろん陰茎を握っている手も一緒に映しながらだ。
なかなか返事をしようとしない雪絵に三河は優しく話しかける。
「嫌なのかい?」
雪絵は一度首を傾げると小さく首を横に振った。
「恥ずかしいのかい?」
また首を傾げる。しかし今度は縦に小さく振るのだ。
「恥ずかしいって言っても今までたくさん舐めてたでしょ?」
カーっと顔を赤くするように三河の陰茎を握ったままの手に力を入れる。
「舐めてみてどうだった?恥ずかしいだけだった?」
その問いには答えようとしない。
三河も岩本もそんな雪絵の返事を待っているかのように無言の時間が過ぎていく。
今まで散々演出された三河の沈黙。
しかし今回根負けしたのは三河の方だった。答えようとしない雪絵に一つの提案を出したのだ。
「恥ずかしいだけだったかどうか確認してもいいかな?もし確認して濡れてたら私の言うとおりのフェラチオをしてみる。
恥ずかしいだけで濡らしてなかったら私も諦めましょう」
アップで映し出されている雪絵は目をぎゅっと瞑った。
どっちの反応をしているのか。本人はすでにわかっていることかもしれない。
「いいですか?」
念を押されるように続けられた言葉に雪絵は頷いた。
その反応を見て私は雪絵は濡らしていないのではないか?とも思った。
しかし逆に、仕方がなくと言う理由が出来た為に頷いたのかもしれない。
「確認は旦那さんと岩本君にしてもらいましょう。カメラにしっかり見せないと旦那さんも確認出来ませんからね。それでいいですか?奥さん」
そう言われた雪絵は小さく身体を振るわせた。
先ほど失神した時にヒップの肉を広げられ、両の穴をアップで撮られた。
しかしそれは雪絵が知らないことである。
確認するようにアップで撮られる恥ずかしさがこみ上げてきたのだろう。
「奥さん・・・・立ってごらん」
手を差し伸べ、雪絵を立たせた三河は
「向こうで確認してきてください。壁に手を付いてお尻を突き出すようにして・・・・よく見えるように」
よりによってなんと恥ずかしい格好で確認をさせるのだろうか。
私はそう思うのだが、その姿を想像すればするほど股間が痛くなってくる。
雪絵がそんな格好を素直にするだろうか?
そんな心配もあったがそれは余計な心配となってしまう。
雪絵は立たされ、三河に手を引かれながら壁まで来たのだ。
壁に向かって立つ雪絵をカメラは後ろから撮っていく。
豊満すぎるほど大きな胸は見えないが、それに比例するように大きなヒップを晒すことになってしまっている。
そんな雪絵の姿を映したあと、カメラは先ほどのソファーへと向けられた。
そこには雪絵を壁まで連れて行った三河が大きく脚を開き座っている。
「奥さん・・・・もし濡れてたら私の開いてる脚の間に座ってください。濡れてなかったらそう教えてください」
それだけ言った三河を撮り終えるとカメラはまた雪絵に向けられた。
「では・・・・奥さん・・・・壁に手を付いて」
三河の声だけが聞こえてくる。
後ろから見てても分かるほど視線を下に落としたままの雪絵はその言葉に従うように壁に手を添えた。
「脚を開いて・」
その言葉にも従っていく雪絵。
ゆっくりと脚を開き、肩幅程でその広げていく動きを止めた。
「そう・・・・今度はゆっくりと前に倒れてってみようか・・・・お尻を突き出すように・」
しばらく考えているようにも見えた。脚を開くまでと違い、雪絵はなかなか動こうとはしないのだ。
それでも演出された沈黙に雪絵は負けてしまう。
壁に手を添えたままゆっくりと状態を前に倒していったのだ。
雪絵が動きを止めたのは少し前かがみになる程度。会釈ほどの角度だ。
「岩本君・・・・それで奥さんの確認できますか?」
三河の声が聞こえ岩本は雪絵の突き出されたヒップをアップにしていく。
「これじゃまだ見えませんよ」
「見えないそうですよ。奥さん。もっと前かがみになってください」
「あぁぁ・」
震える雪絵の声が漏れてくる。
しかし三河はそんな雪絵に「もっと、もっと」と声をかけていくのだ。
今雪絵は三河の言葉で動かされている。
私も三河と会って話をした時不思議な圧力を感じたものだ。
それは決して嫌なものではなく、何故か従ってしまいたくなるような不思議な感覚。
雪絵もひょっとしたら同じ感覚なのかもしれない。